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1月1日からゴルフ新ルール ビギナーにやさしく
編集委員 串田孝義

2018/12/29 5:05
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2019年1月1日、ゴルフのルールが大きく変わる。世界共通のゴルフ規則を統括するR&Aと米国ゴルフ協会がゴルフというスポーツの半世紀先の繁栄を見据えてまとめ上げた労作は、あれはダメ、これは罰打とちょっと意地悪な印象もあったゴルフへのイメージをよりフレンドリーなものに変えたい狙いがあるようだ。

「競技上必須の要素ではない罰は取り除いた。偶発的に2度打ちしても罰打はない」。R&Aのデービッド・ボンソール氏は語る。

正月ゴルフで覚えておくとお得な新ルール10カ条
1 偶発的な2度打ち、自打球は無罰
2 ドロップは膝の高さから
3 ピンを抜かずにパットができる
4 準備できた人から先に打てる
5 球の捜索時間は5分から3分に短縮
6 OBは球が消えた付近から2罰打で再開可能
7 バンカー内の球をアンプレヤブル宣言で外へ出せる
8 バンカー内に散った木の葉など(ルースインペディメント)は動かせる
9 救済を受ける際にボール交換ができる
10 グリーン上で球が偶然動いても無罰。元の位置に戻すだけでいい

筆者も悔しい経験がある。グリーン周りのもしゃもしゃのラフに埋もれた球をウエッジで打った直後、ふわりと空中に浮かせた球がヘッドに再び当たってしまういわゆる「2度打ち」。現行規則では1罰打だが、新ルールではストロークの間に偶然2回以上、球が当たることへの罰打はなくなった。似たようなケースで、打球が木に当たってはね返り、クラブや体に当たっても、打った1打をカウントするだけでそのままプレーを続ければいい。

球を捜しているときやグリーン上で自分の球を偶然に動かしてしまった場合、リプレースした球が偶然に動いた場合などは元の位置に戻せばよいとされた。これまでは罰打があり、事の次第によっては選手側からルールの理不尽さに恨み節が聞こえていた事例だ。

冬のゴルフでよくあるが、バンカーに球が入って実際に行ってみると球の周囲に風で飛んできた枯れ葉が落ちていた――。現行規則ではバンカー内のルースインペディメント(石や葉、小枝などの固定されていない自然物)に触れることもできなかったが、年明けからは取り除くことができる。もちろん、球は動かぬように。動いたら1罰打で置き直してプレー再開となる。

ゴルフ普及の狙いから、距離計測器の使用が原則認められる。プロのツアーなどでは禁じられる可能性が高いが、正確な情報をもとにプレーしやすくなる利点を重視。バンカー内の球に対するアンプレヤブルの処置として、バンカー外のピンに近づかない場所に2罰打でドロップすることができる選択肢が増えた。バンカーが大の苦手という初級者にとっては朗報となるだろうか。

プロならではの妙技もよいが、新ルールでは2罰打でバンカー外の後方にドロップしてプレーする選択肢が増える(2018年全英オープン練習日)

プロならではの妙技もよいが、新ルールでは2罰打でバンカー外の後方にドロップしてプレーする選択肢が増える(2018年全英オープン練習日)

一般向けにはほかにローカルルールとして、OBや紛失球となったとみられる付近に2罰打でドロップすることが認められることになった。大丈夫と思っていざ落下地点に行ってみるとOBだった場合など、わざわざ戻って打ち直す時間を省くことができる。

旗竿(ざお)を立てたままパッティングできるのもグリーン上でのプレー時間短縮の狙いからだ。旗竿に当たっても罰打はない(現行規則は2罰打)から、ロングパットは旗竿を抜く心配をせずに済み、どんどん打てる。ちなみに旗竿とカップに球が挟まった状態の場合、球が一部でもグリーン面より下に入っていればカップインと認められる。これまでのように旗竿を振るなどして球を沈めきる必要はなくなる。

紛失球と判断するまで捜す時間を5分から3分に短縮したり、状況次第で準備ができた人から打ってよいとする「レディーゴルフ」を推奨したりと、いかにプレーをスムーズに進め、時短を実現するかに心を砕いている。「ゴルフはお金がかかる、時間がかかるといわれる。そのためにゴルファーの家族サービスの時間を削ってしまうのであれば全体としてゴルフのイメージダウンにつながる」(ボンソール氏)。時短推進には、世界的なプレー人口の減少に直面したゴルフ界の未来がかかっている。

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