/

「シニア食堂」で支え合い おひとりさま集い朝ご飯

「おひとりさま」の高齢者が集まり、一緒に朝ご飯を作って食べる食堂がある。独身や死別、離婚といった事情でパートナーがいない高齢者が増える中、千葉県流山市のNPO法人が支え合いで孤食化を防ごうと、2017年春から始めた「シニア食堂」だ。口コミや交流サイト(SNS)で人気が広がり、スタッフは「各地で食堂を開きたい」と話す。

12月中旬の午前9時半。流山市のガス会社のショールーム2階にある広々とした特設キッチンに、エプロンとバンダナ姿の高齢の男女30人が集まった。作る料理はエッグベネディクト。冗談を言い合う笑い声が響く。

「ここに来るまで、料理なんてやらなかったよ」。バターを塗ったマフィンをフライパンで焼くのは林田辰夫さん(88)。約2年前に妻が病死し、今は老人ホームで暮らす。「妻の手料理をもっと褒めてやればよかった」とつぶやいた。

約10年前に離婚した自営業、関根英治さん(64)は「みんなで作って食べる喜びを知った。ほかの料理にも挑戦したい」と笑顔。料理経験は豊富でも「食べてくれる人がほしい」といった理由で参加する高齢女性も多い。

シニア食堂は17年4月、流山市の補助金を受けてNPO法人「東葛地区婚活支援ネットワーク」が始め、月1回開く。きっかけは事業の一つの無料結婚相談所で、支え合う相手はほしくても、結婚までは望まない単身高齢者の問い合わせが大半だったことだ。

食堂への参加は登録制で、当初4人だった会員は今は約60人に。人気の背景には単身高齢者の急増がある。内閣府の調査によると、一人暮らしの65歳以上の高齢者は1980年に約88万人だったが、2015年は約592万人と約6.7倍に増えた。

食事の宅配サービスもあるが、同法人の松沢知沙副代表(51)は「栄養不足は補えても、孤食は解消できない」と指摘。「一緒に作って食べて話をすることが、支え合える仲間と出会うきっかけになる。ほかの自治体でも要望があれば食堂開設に協力したい」と話した。〔共同〕

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン