2019年2月21日(木)

中国電力とJFE、千葉の石炭火力発電計画を撤回

環境エネ・素材
2018/12/27 17:55
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中国電力とJFEスチールは27日、共同で進める千葉県の石炭火力発電所の建設計画を撤回すると発表した。2024年の稼働を目指してきたが、採算が見込めないと判断。今後は天然ガス火力発電への見直しも検討する。石炭火力発電を巡っては環境省が温暖化ガス排出の観点から慎重な姿勢を示すほか、国際的な「脱石炭」の流れも背景に計画見直しが相次ぐ。

計画を見直すのは中国電力が73%、JFEスチールが27%を出資する「千葉パワー」が進める出力約107万キロワットの発電所の建設。JFEスチール東日本製鉄所千葉地区(千葉市)内で20年の着工を目指していた。建設に必要な環境アセスメント(環境評価)の手続きもとりやめる。

撤回の理由について、両社は「総工事費用が想定よりもかさみ、十分な事業性が見込めないため」とするが、地元住民の反対や環境面への対応見直しも背景とみられる。

中国電とJFEスチールは今後、天然ガスへの燃料転換も検討する。ただ天然ガスは石炭に比べて燃料価格が高くなる。経済性や温暖化対策との兼ね合いを含めて、進むかどうかは不透明だ。

中国電は足元では電力の小売り自由化に伴う競争の激化で、販売電力量に頭打ち感が出ている。関東での大型火力発電所建設は地域を越えた新たな収益源を確保する狙いがあった。同社は「業績への影響は軽微」とするが地元での販売電力量の減少を補う関東での戦略は見直しとなる。

石炭火力を巡っては、環境省などが温暖化ガス排出の観点から慎重な姿勢を示し、金融機関も事業への融資を見直す動きがある。国内では新設計画を見直す動きが相次ぐ。環境配慮などを企業に求める「ESG投資」にシフトする投資家からの圧力が強いのも背景だ。 日本は再生可能エネルギー拡大も掲げる半面、推進策は曲がり角を迎えている。採算性と温暖化対策の面から進行中の石炭火力計画をどう判断するのか、企業は難しい判断をせまられている。

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