2019年7月17日(水)

ルンルン気分でのぞいたレンズ(平成のアルバム)
写ルンです

コラム(社会)
2019/1/5 6:30
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「写ルンです」歴代モデルの一部=富士フイルム提供

「写ルンです」歴代モデルの一部=富士フイルム提供

右手の親指でクルクルとフィルムを巻き上げ、シャッターボタンを押すだけで撮影できる手軽さときれいな仕上がりで一躍ヒット商品となった。デジタルカメラもスマートフォンもない時代、旅行やデートには欠かせない相棒だった。ルーズソックス姿の女子高生たちはカバンの中に忍ばせ、学校やカラオケボックスなどで撮っては焼き増しして思い出を共有した。

名前の由来は「発売した1980年代に流行した『ルンルン気分』」と富士フイルム担当者。デジカメとは違い、撮り直しができない緊張感があった。レンズの出っ張りが低いため、慣れないとレンズにかかった指が写り込む失敗も。

デジカメやスマホの普及で、かつての人気は失われたが、2年ほど前からブームが再燃。デジタルネーティブの若者たちにもフィルム特有の温かさや味わいが新鮮に映り、人気を集めている。撮った写真がスマホで撮影され、「#写ルンです」のハッシュタグとともにSNS(交流サイト)に投稿されている。

2018年に亡くなった女優、樹木希林さんはブームの立役者だった。「お正月を写そう♪」と晴れ着姿で登場するCMは年末年始の風物詩。78年以降、富士フイルムのテレビCM268作品に出演。00年放映の写ルンですのCMでは、岸本加世子さんや田中麗奈さんと共演。「美しい人はより美しく、そうでない方は超それなりに」の掛け合いはお茶の間の笑いを誘った。平成の終わりに逝去した樹木さん。06年に放映されたCMでは、写真を撮る理由を「明日がわからないから」と語っている。

写ルンです 富士フイルムが1986年に発売したレンズ付きフィルム。プラスチック製の本体にフィルムを内蔵した。国外では「Quick Snap(クイックスナップ)」の製品名で販売され、世界で累計17億本以上が販売された。水中仕様や夜景モードを搭載した機種も売り出され、専用の自動販売機も登場した。

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