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新たな挑戦 体づくり見直し殻を破る

僕と同じ年の長友佑都(ガラタサライ)は身体のケアだけでなく、食事に着目した「食トレ」など、コンディション調整については昔から熱心に取り組んでいる。そういう姿を何年も間近で見て、感心しながらも、僕自身は自然体でいたいと思っていた。最終的に重要なのはピッチで結果を残すこと。それができているのだから、特別な準備をする必要はないと考えてきた。

幸いなことに大きなけがもなく、食べたいものを食べたいときに、食べたいように食べる生活でこれまで支障はなかった。何かを我慢するという意味でのストイックな日常とは無縁でいることが、自分の生き方だと思っていた。

しかし、今年初めに足首、その後に膝も痛め、ワールドカップ(W杯)ロシア大会での体験すべてが屈辱的なものになった。本番に間に合うと判断され、僕もそれを信じてメンバー入りしたが、思うようなプレーはできなかった。19歳以下の日本代表との練習試合で若い選手にやられっ放し。チームメートの気遣いすら苦痛に感じた。

身体への目覚めは30歳を過ぎての新しい挑戦の一つになった=ロイター

新たなけがをして、痛みを抱え、十分な戦力になれず、ずっと葛藤し続けたW杯。あんな思いは二度としたくはない。痛みのない状態でサッカーだけに集中するには、今まで気にかけなかったフィジカルコンディションに着目するしかない。それもまた自分の殻をひとつ破る方法だ。

そこで食事についての知識を得るために、長友の専属シェフである加藤超也さんの力を借りることにした。

「肉料理を食べた後に飲む水に、レモンを搾って入れるだけでも、筋肉を作るうえでとても大事なんです」

何事も徹底してやる長友とは違う、僕の性格を理解したうえで「できることから始めましょう」というスタンスでの助言は新鮮だ。妻も交えて地元レスターのスーパーや市場に足を運び、献立のアドバイスも頂いた。岡崎家のシェフである妻にも有益な時間となった。

数カ月前から毎日、体脂肪率などをチェックしている。何を食べたから体脂肪率が上がったのか? これをしたから下がったのか? データを基に正解を探す。自分の身体を使った実験のような作業は意外と楽しい。数字に表れるときもあれば、なかなか変わらないこともある。根気が必要なのだろう。

身体への目覚めは30歳を過ぎての新しい挑戦の一つになった。遅すぎるかもしれないが、僕にとって適切なタイミングだったと思っている。

来年1月から始まるアジアカップのメンバーが発表された。僕は入っていないが、それでいいと思っている。代表には、クラブで試合に出続けて、現在の岡崎慎司に対する評価を得て、招集されたい。過去の経験を評価されてメンバーに選ばれても、僕には意味がない。

(レスター所属)

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