日産ケリー役員を保釈 「無実、法廷で明らかに」
(更新)

日産自動車元会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件で、東京地裁は25日、元代表取締役、グレッグ・ケリー被告(62)の保釈を認める決定をした。保釈保証金は7000万円で即日納付。東京地検の準抗告も棄却し、ケリー役員は同日夜、最初の逮捕から約1カ月ぶりに東京・小菅の東京拘置所を出た。
保釈に先立ち、ケリー役員は「無実であることは法廷の場で明らかにされる。虚偽記載は一切やっていない。無罪判決を受け、一刻も早く家族のもとへ帰りたい」などとするコメントを弁護人を通じて公表した。
午後10時45分ごろ、拘置所の建物外に姿を現したケリー役員はメガネと白っぽい上着を着用。うつむきがちにゆっくりとした足取りで弁護人が用意したタクシーに乗り込んだ。
関係者によると、保釈には住居の国内制限、海外渡航の禁止のほか、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)ら事件関係者との接触禁止などの条件が付いた。取締役会や株主総会に参加する場合、事前に裁判所の許可が必要となる。
日産はメールで全従業員にケリー役員らと接触しないよう指示した。
ゴーン元会長は21日に会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕され、依然勾留が続いている。

日産自動車が選択を迫られている。
内田誠新社長のもと、業績をどう立て直すのか、筆頭株主である仏ルノーとの関係をどう再構築するのか。
関連企業・業界
企業: