インドネシア津波、死者429人に
【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシア西部のスンダ海峡で22日夜に発生した津波で、インドネシア国家災害対策庁は25日、死者数が429人になったと発表した。けが人は1485人で、行方不明者も154人に増えた。同庁などが行方不明者の捜索を急いでいる。

津波は22日午後9時27分(日本時間午後11時27分)ごろ発生。発生から72時間がたつと生存率が大きく下がるとされていて、同庁などの救助隊が倒壊した宿泊施設や住宅で生存者の捜索と救出を急いでいる。避難者も25日までに1万6千人超にのぼった。
インドネシア気象当局は津波の原因について、スンダ海峡にある火山島、アナク・クラカタウ山の噴火が津波を引き起こしたと断定、詳しい発生原因を調べている。津波が押し寄せたジャワ島西部バンテン州やスマトラ島南部ランプン州の沿岸で800を超える住宅やホテルなど73棟が全半壊した。
地震など津波の予兆がなく、突然津波が押し寄せたため、避難が間に合わず大きな被害が出た。