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特殊詐欺、都内で過去最悪 18年3770件

東京都内の特殊詐欺の被害増加に歯止めがかからない。警視庁によると、2018年の都内の認知件数は19日時点で3770件に達し、過去最悪だった08年(3718件)を10年ぶりに上回った。全国的にみると被害は減っているが、首都圏では金の「受け子」役をさせる若者らを集めやすいことなどが背景にあるとみられ、同庁は取り締まりを強める。

警視庁によると、12月19日時点での認知件数は同庁が統計を取り始めた06年以降で最悪だった08年を既に上回り、2年連続で3500件を超えた。被害総額は約80億円に上る。

特殊詐欺のタイプを内訳の分かる1~11月について見ると、全体の約半数が息子などをかたって高齢者から現金やキャッシュカードを詐取する「オレオレ詐欺」。認知件数は約1900件、被害総額は約48億円で前年とほぼ同じ水準だった。

目立って増えたのが「アダルトサイトの料金が未納です」などと持ちかけて架空の料金を請求する「架空請求詐欺」。1~11月の認知件数は前年同期比250件増の851件に上り、被害額も約17億7千万円と同約7億円増えた。スマートフォン(スマホ)世代の若年層が被害に遭ったケースも少なくない。

都内の被害の増加傾向は全国と対照的だ。警察庁によると、47都道府県の今年1~10月の認知件数は1万3525件と、前年同期比で約8%減。警視庁の担当者は「詳しい原因は分析中」としつつ、「首都圏には若者が多く集まる繁華街が多く、詐欺グループが受け子らを勧誘しやすい事情もあるのではないか」とみる。

警察庁の全国統計では、18年1~6月に特殊詐欺の受け子役などとして摘発された約1300人のうち少年は368人で前年同期から倍増しており、年少者が取り込まれている現状がうかがえる。

犯人側の手口も巧妙化している。窓口での声かけといった金融機関の対策強化を受け、17年ごろから現金の代わりにキャッシュカードを詐取して被害者の口座から現金を引き出す手口が急増。都内ではオレオレ詐欺認知件数のおよそ半数を占める。

さらに今年に入り、これまでのようにカードを単純に提供させるのではない「すり替え型」の手口が横行し始めた。

一例では、犯行グループのメンバーが被害者宅を訪れて「個人情報が漏れているのでカードの変更が必要」などと持ちかけ、暗証番号を書かせたメモとカードを受け取る。この際、被害者には別のカードの入った封筒を渡し「3日後新しいカードをお持ちするので、それまで保管しておいてください」などと告げる。

被害者には「カードを渡した」という認識がないため詐欺に気付くのが遅れ、犯人側に口座の金を引き出されてしまう。警視庁によると、こうした手口は都内で18年1~11月に225件確認されたという。

同庁犯罪抑止対策本部の担当者は「特殊詐欺は年々手口が巧妙化しており、不審に思ったらすぐに通報してほしい」と呼びかけている。

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