2019年8月19日(月)

ハンセン病家族訴訟判決へ 来年5月、熊本地裁

2018/12/21 18:10
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国が長年続けたハンセン病の隔離政策で、患者本人だけでなく家族も深刻な差別や偏見を受けたとして、元患者の家族561人が国に謝罪と1人当たり550万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、熊本地裁(遠藤浩太郎裁判長)で結審した。判決は来年5月31日。

21日の弁論で、父が元患者だった70代の女性が意見陳述し「学校でいじめを受け、父のことで苦しみ続けた。国は多くの家族を崩壊させ、人生をゆがめてきたことを謝ってほしい」と声を詰まらせながら話した。

訴訟で、原告側は隔離政策によって助長された偏見で、結婚や就職など社会生活のさまざまな場面で家族であることを隠して生きざるを得なかった、としている。

国側は「家族は隔離政策の対象外で、差別や偏見を直接助長したわけではない」と主張。仮に被害があったとしても、国と元患者の遺族らが和解した2002年時点から3年以上経過し、民法の規定で賠償請求権は消滅したとしている。

約90年にわたった隔離政策は、熊本地裁が01年、憲法違反と認め、国に賠償を命じた。国は元患者のほか、相続権が確認できた遺族と和解し、一時金を支給した。

家族の被害を巡っては、鳥取地裁が15年9月の判決で「国が社会の偏見を排除する相応の措置をとらなかった点で違法」と行政責任に言及したが、賠償請求は棄却した。今年7月の広島高裁松江支部も一審に続き、家族側の請求を退けた。

〔共同〕

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