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「ゴールドマンに75億ドルの賠償要求」マレーシア財務相 FTインタビューで

(更新)

【クアラルンプール=中野貴司】マレーシアのリム・グアンエン財務相は21日までに英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、「我々が(米投資銀行ゴールドマン・サックスに)求めている金額は75億ドル(約8300億円)だ」と述べた。政府系ファンド「1MDB」の不正な資金流用に関連し、ゴールドマンに巨額の賠償を求める考えを明らかにした。

マレーシアのリム・グアンエン財務相は米投資銀行ゴールドマン・サックスに巨額の損害賠償を求める考えを明らかにした=ロイター

米国の投資家が21日までに、1MDBに関連し虚偽で誤解を招く発表をしていたとして、ゴールドマンに損害賠償を求める集団訴訟を米連邦地裁に起こしたことも明らかになった。当局や投資家からの責任追及の動きはさらに続く可能性があり、ゴールドマンの経営に打撃になる。

ゴールドマンは2012年から13年にかけて、1MDBの債券を計65億ドル引き受け、約6億ドルの手数料を得ていた。リム氏は「我々は債券発行額や手数料以上の金額(の賠償)を追求する」と明言した。

マレーシアの検察当局は17日、ゴールドマンの英子会社であるゴールドマン・サックス・インターナショナルと元行員2人を証券関連法違反の罪で起訴した。トミー・トーマス司法長官は同日の声明で「債券発行を通じて不正流用された27億ドルと手数料6億ドルを超える罰金を求める」と説明していた。

1MDBを監督する立場にあるリム氏は債券発行額と手数料額を引き合いに出して、75億ドルという具体的な金額に初めて言及した。リム氏は司法手続きを見守るとしつつ、「(司法手続きを通じて)ゴールドマンが提示する支払額を受け入れるか決めるのは内閣だ」と強調した。

ゴールドマンは法人としての責任を否定する。リム氏が巨額の賠償を求める考えを示したことについて、ゴールドマン側は「調達資金の大部分はマレーシア政府関係者やその周辺人物の利益のために流用された」と反論。マレーシア政府や1MDBは資金使途について「ゴールドマンに虚偽の事実を伝えていた」と主張する。検察当局による起訴内容についても争う考えだ。

米ブルームバーグ通信は21日、シンガポール警察が1MDBをめぐる捜査の対象にゴールドマンを加えたと報じた。約6億ドルの手数料がゴールドマンのシンガポール拠点に流入していたかどうかを検証しているという。

米国の当局もゴールドマンの法人としての不正への関与について、引き続き捜査を進めているとみられる。ゴールドマンはマレーシアの起訴について争う姿勢をみせているが、風当たりは強まっている。

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