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「悪夢の2016年」の教訓(大機小機)

2018/12/20 17:05
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日銀にとって、2016年は悪夢の年だった。

15年末からの急速な円高圧力に対処し、1月にマイナス金利導入を余儀なくされた。16年6月の英国の欧州連合(EU)離脱に伴って為替が1ドル=100円ラインまで到達すると、7月に総括的検証を表明して上場投資信託(ETF)の買い入れを年間6兆円に増やすことを決めた。9月には10年国債利回りをゼロ近傍に誘導する異例なイールドカーブ・コントロール(YCC)に追い込まれた。

黒田東彦総裁になってからの異次元金融緩和は、円安と株高の好循環を実現した成果はあったものの、マイナス金利・ETF買い増し・YCCの3点セットは劇薬に近い対応で、その後に副作用をもたらした。

マイナス金利の副作用は利回りを広範にマイナス金利にし、その結果、金融機関収支を圧迫した。さらに、家計を中心に先行き期待を引き下げた。ETF買い増しやYCCは株式市場や国債市場の流動性にも課題を残した。

ケインズ経済学で「流動性トラップ」とされるように、一定水準以下の金利低下は効果が限られ、なかでもマイナス金利の効果は限定される。逆に、過度な低下は先行き期待を引き下げ、貸し出しの金利感応度は急速に低下する。その結果、マイナス金利の効果は不動産向け金融分野でしか働きにくいとの見方が一般的になり、副作用として不動産市場の過熱が累積的に生じる。

今年、日銀は緩和を続けながらも7月の政策決定会合では事実上の出口も視野にしたYCCの弾力化を行い、その後もその流れを強める姿勢を示していた。しかし、中国を中心とした世界経済の減速から今や出口スタンスは封印された。さらに減速状況が強まって追加緩和を迫られることが、16年の悪夢再来であろう。

16年の教訓があるとすれば、マイナス金利の深掘りを避けることだ。劇薬に近い政策を回避し、持続性のある市場機能を重視した対応に回帰することだ。同時に、金融政策への過度な期待を低下させ、財政政策・成長戦略との総合で対応することだ。ただし、16年に話題となった「ヘリコプターマネー」のような異次元の財政政策もまた、やりすぎであろう。16年の反省は、持続性のある政策の重要性だ。

(玄波)

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