2019年2月20日(水)

日本ハムなどが「スマート養豚」、AIで健康状態を判定

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BP速報
2018/12/20 14:29
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日本ハム中央研究所の村上博所長(左)とNTTデータ製造ITイノベーション事業本部の杉山洋第四製造事業部長(右)

日本ハム中央研究所の村上博所長(左)とNTTデータ製造ITイノベーション事業本部の杉山洋第四製造事業部長(右)

NTTデータとNTTデータSBC、日本ハム、ニッポンハムグループで食肉事業を担うインターファームの4社は2018年12月19日、養豚現場をITで支援する「スマート養豚プロジェクト」を始めたと発表した。豚舎内に設置したカメラやセンサーから送られてくる情報を人工知能(AI)などで分析し、豚の健康状態や発情の兆候を自動で判定するシステムを作る。人の目による見落としを防ぐとともに、従業員の見回りなどの負荷を減らして現場の労働環境の改善にもつなげる狙いだ。

4社は18年12月初旬にインターファームの養豚場で実験を始めた。19年春をめどに、豚の行動量が下がるなどの異常や発情の兆候を従業員に知らせる機能を実装したうえでまずは同社の養豚場に本格的に導入する。

豚の繁殖や肥育には、発情後の適切な時期に種付をしたり、成長の段階に応じて餌やワクチンを切り替えたりする必要がある。こうした作業の多くは「マニュアルがあったとしても飼育者の経験に基づいた判断が非常に大切」(日本ハム中央研究所の村上博所長)。しかし、特に大規模な養豚場では1人の従業員が見られる豚の数や時間は限られているため、少人数でも効率よく安定的に農場を運営する技術が求められていたという。

発表会当日のデモでは、カメラの映像から画像認識技術で豚を検出して、行動量や密度を可視化する機能などが披露された。「これまで分からなかった夜中の行動も見えてきた」と村上所長は話す。

例えば行動量の低下や発情の兆候を夜のうちに見つけられれば、従業員が朝出勤したときに早急に適切な対応が取れる。これまでは従業員が見回りに行ったタイミングでしか豚の状態を把握できず、異常の発見が遅れたり見逃したりすることがあったという。

各所に設置したセンサーは豚舎内の温度や湿度、アンモニア濃度などを計測する。こうしたデータを基に「豚の健康と周辺環境の関係などを明らかにし、豚にとってもストレスの少ない環境を構築していきたい」(NTTデータ製造ITイノベーション事業本部の杉山洋第四製造事業部長)。システムの外販の計画などは19年春のシステム稼働時の成果を受けて決めるという。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 増田圭祐)

[日経 xTECH 2018年12月19日掲載]

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