ホンダジェット、日本初納入 著名投資家・千葉氏に - 日本経済新聞
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ホンダジェット、日本初納入 著名投資家・千葉氏に

ホンダは20日、小型ビジネスジェット「ホンダジェット」の日本での納入を始めた。ホンダジェットは飛行性能の高さなどから2017年の小型ビジネスジェットの世界販売で首位と好調だ。日本は欧米に比べてビジネスジェットが普及しておらず、国内の総保有機数は60機弱とされる。ホンダジェットは既に10機以上を受注しており、日本に根付く契機になるか注目される。

同日、羽田空港内の施設で式典を開催した。ホンダの航空機事業子会社、米ホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格社長は「日本において、人々のライフスタイルを変えていきたい」と訴えた。日本での1号機を購入したのはゲーム大手、コロプラ創業者の一人でエンジェル投資家の千葉功太郎氏だった。

ホンダジェットは最大7人乗りの小型ビジネスジェット機。主翼の上にエンジンを配置し、客室が広いのが特徴だ。15年末の米国を皮切りに、北米、中南米、欧州、東南アジア、中国、インド、中東の各地域で販売している。世界で100機以上が運用されている。

日本で納入を始めたのは新型機「ホンダジェット エリート」。機体価格は525万ドル(約5億9千万円)。従来のホンダジェットを改良したもので航続距離は2661キロメートル。東京から北京や上海などに直行できる。

千葉氏は同日、「小型ジェット機が普及すると、新しい経済活動が加速する」と述べた。元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏、ベンチャーキャピタルの慶応イノベーション・イニシアティブ(東京・港)の山岸広太郎社長ともに3人で共同保有するという。

ホンダジェットの販売は好調だ。17年は世界で43機を納入した。米セスナの競合機を上回り、乗員10人未満の「超小型」のジェット機で最多となった。18年1~6月も17機でトップを維持した。

ビジネスジェットは欧米では一般的な移動手段であるものの、日本国内では新幹線などの交通機関が発達していることもあってなじみは薄い。富裕層の「ぜいたく品」とも見られがちだ。国土交通省によれば16年末の日本のビジネスジェット保有機数は57機(民間のみ)。1万9千機を超える最大市場の米国を大きく下回る。

ホンダジェットは18年6月に日本で受注を始めてから、既に10機を超える注文を獲得したという。ビジネスジェットの「未開市場」だった日本の空を変える役割も期待されている。

(古川慶一)

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