2019年9月20日(金)

18年度の実質成長率は1.0%、19年度は0.8%成長 NEEDS予測
海外減速で試される内需の力

2018/12/20 11:20
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日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、12月10日に内閣府が公表した2018年7~9月期の国内総生産(GDP)の2次速報値を織り込んだ予測によると、18年度の実質成長率は1.0%、19年度は0.8%の見通しになった。

7~9月期の実質GDPは前期比0.6%減(年率換算で2.5%減)と、1次速報から0.3ポイント下方修正された。設備投資が前期比2.8%減と1次速報の同0.2%減から大幅に下振れしたことが主因だ。

7~9月の成長率を押し下げた自然災害の悪影響は一時的で、生産や輸出は10月以降回復している。個人消費も改善しており、10~12月期の実質GDPは前期比1.2%増と大きく伸びる見込み。その後も回復は続くとみるが、貿易摩擦による不透明感の高まりなどで外需の追い風が弱まる中、内需の力が試される。

■設備投資は強気の計画を維持

7~9月期の設備投資は、8四半期ぶりのマイナスとなった。ただ、4~6月期の高い伸びの反動に加え、災害による物流の停滞なども影響したもようで、設備投資の増加基調が変化したとはみていない。12月11日に内閣府と財務省が公表した法人企業景気予測調査では、18年度の設備投資計画(ソフトウエアを含む、土地を除く)は前年度比9.1%増と強気の計画が維持されている。

10~12月期のGDPベースの設備投資は前期比3.3%増と反発するとみている。18年度の設備投資は前年度比3.8%増、19年度は同2.1%増を見込む。

■10~12月期の輸出はリバウンドを見込む

日銀が12月19日に公表した11月の実質輸出は前月比2.9%減だった。ただ、これは10月に同6.3%増と大きく伸びた反動とみられ、10~11月平均は7~9月平均に比べ1.5%伸びている。

10月以降も米景気は好調を持続している。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した11月の景況感指数は、製造業・非製造業とも前月から上昇した。米労働省が12月7日に公表した11月の雇用統計では、平均時給が前年同月比3.1%増えた。

一方、欧州経済はさえない。12月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)は約4年ぶりの低水準で、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感も依然続く。中国も減速感が強まってきた。中国国家統計局が発表した11月の小売売上高は前年同月比8.1%増で、伸びは03年5月以来の低水準だった。

本予測では、18年10~12月期のGDPベースの輸出は、災害の影響が解消することで、前期比2.5%増と大きく反発するとみている。ただ、19年1~3月期以降は前期比1%を下回る伸びが続き、18年度は前年度比2.5%増、19年度は同2.7%増を見込む。

■消費は10~12月期に持ち直し

7~9月期の消費の落ち込みは一時的で、10~12月期には持ち直すとみている。内閣府公表の11月の景気ウオッチャー調査では、家計動向関連の現状判断DI(季調値)は前月から1.7ポイント上昇し50.6となった。災害の悪影響が解消したことで、ホテルやレストランなどサービス関連や飲食関連が好転したようだ。先行き判断DIも同1.6ポイント上昇している。

日本経済新聞社が12月10日にまとめた18年冬のボーナス調査では、全産業の平均支給額が過去最高の83.4万円となった。所得も堅調なことから、10~12月期の消費は前期比0.7%増になるとみている。18年度は前年度比0.8%増、19年度は同0.7%増となる見込み。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが18年12月に公表した改訂短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 宮崎孝史、デジタル事業BtoBユニット 渡部肇)

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