2019年5月21日(火)

米FRB、年4回目の利上げを決定 3つのポイント

3ポイントまとめ
2018/12/20 4:39
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米連邦準備理事会(FRB)は18~19日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%引き上げ、年2.25~2.50%とすると決めました。2018年中の利上げ決定は3カ月ぶりで4回目です。金融市場では19年以降の利上げペースに注目が集まっていました。

(ニューヨーク=宮本岳則)

FRB(米連邦準備理事会)本部

FRB(米連邦準備理事会)本部

(1)19年の想定利上げ回数は3回から2回に減少

FOMCの参加者が19日に提示した政策見通しによると、19年の利上げ回数は2回が中心シナリオとなりました。前回のFOMCでは3回が想定されており、今回の修正で利上げを急がない「ハト派」色が強くなりました。パウエルFRB議長は11月下旬の講演で政策金利が景気をふかしも冷やしもしない「中立金利」に近いと言及し、利上げの停止時期を慎重に見極める考えを示していました。

▼FRB議長、政策金利は「中立水準に近い」

(2)米経済の見通しを下方修正

FOMC参加者が利上げに慎重になった背景には、米経済の成長見通しがやや鈍化したことがあります。18年の米国内総生産(GDP)成長率予測の中央値は9月の予測に比べて0.1ポイント低い年率3.0%に下方修正されました。19年の見通しも同0.2ポイント低い2.3%に下がりました。さらに声明文の中では、世界経済や金融環境の推移を注視するとの文言が加わりました。パウエル議長は利上げを決めた9月のFOMC後の記者会見で「過去10年を振り返ると、米経済はとりわけ輝かしい局面にある」と強調していました。

▼米利上げ、19年は3回維持 FRB議長「景気に自信」

(3)トランプ大統領が圧力、揺らぐ「独立性」

FRBはトランプ大統領が利上げ停止を繰り返し迫るなかで、政策金利の誘導目標引き上げを決断しました。パウエル議長は過去に「政治的な要素は考慮しない」と発言しており、今回の利上げで中央銀行の独立性が保たれていることを内外に示した格好となりました。ただトランプ大統領は米株高を自身の成果として誇ってきただけに、株式相場が不安定な動きを続ければ、金融政策に注文をつけるのは確実です。パウエル議長は19年も難しいかじ取りを迫られます。

FRB、追加利上げ議論 トランプ氏と強まる摩擦

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