2019年3月21日(木)

北関東22信金・信組の3割、貸出金残高減 18年9月末

2018/12/19 22:00
保存
共有
印刷
その他

北関東の22信用金庫・信用組合のうち、7信金・信組で9月末時点の貸出金残高が前年同期比で減少した。超低金利が続くなか、地銀の攻勢にさらされ資金需要の争奪戦が激しさを増している。利ざやの薄い地方公共団体向け貸し付けを見直している影響もある。各信金・信組は資金需要の創出に向け、事業承継や創業支援などに取り組む。

貸出金残高が減ったのは、茨城県の結城信金(結城市)と水戸信金(水戸市)、栃木県の烏山信金(烏山市)と足利小山信金(足利市)、群馬県の群馬県医師信組(前橋市)と利根郡信金(沼田市)、アイオー信金(伊勢崎市)の計7信金・信組。このうち、利根郡、アイオー、水戸の3信金は預金も減った。

地銀の攻勢が減少の第一の理由だ。栃木のある信金は「企業の資金需要が旺盛でないなか、低金利で借り換えされるケースが多い」と打ち明ける。茨城の信金も「競争の激しい県南で借り換えが目立つ」と話す。実際、北関東の5地銀・グループはいずれも同期間に貸出金残高を増やした。

加えて、各信金・信組は利ざやのとれない地方公共団体向けの融資に消極的となっている。ある栃木の信金は償還を迎えた貸付金があっても「融資を継続しなかった」という。

人口減少で地域経済の先細りが顕在化するなか、資金需要をどう創出していくか。22信金・信組に注力する施策を尋ねたところ、「事業承継支援」を選んだ金融機関が14で最多だった。「創業支援」が10機関で続いた。

桐生信金(群馬県桐生市)は10月、相談業務に特化した「キリコス桐生」を開所した。中小企業の創業や事業承継支援、M&A(合併・買収)に対応する「中小企業センター」のほか、資産運用や年金相談にも応じる。相談は無料で桐生信金の顧客以外も受け入れる。

鹿沼相互信金(栃木県鹿沼市)も4月の組織改編で本部のコンサルティング機能を強化した。すでに150社の相談に乗り、事業承継や補助金申請に向けた経営計画の策定支援などで実績を上げた。茨城の信金はソリューション営業室を新設、各支店や外部の専門家との連携に努めている。

         ◇

北関東の22信用金庫・信用組合の2018年4~9月期決算は、本業のもうけを示す実質業務純益が10信金・信組で前年同期比マイナスとなった。貸出金利回りの低下に加え、国債等の運用益の縮小も響いた。

赤字となったのは3信金・信組だった。栃木信金(栃木県栃木市)は2期連続の赤字、那須信組(同県那須塩原市)と群馬県信組(群馬県安中市)は赤字に転落した。

最終損益はすべての信金・信組が黒字を確保した。倒産件数の減少に伴い貸倒引当金の戻し入れが発生したほか、株式売却益で本業の苦戦を補ったかっこうだ。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報