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柴崎さん流のコア・サテライト運用(投信ブロガー)

2018/12/25 12:00
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「柴崎シュンスケ」さんは教育分野の仕事に携わり、首都圏の賃貸マンションで妻(共働き)と二人暮らしをしている30代前半の男性会社員。国内債券と指数連動型のインデックスファンドへの投資をコア(中核)、国内個別株投資をサテライト(衛星)として攻守を織り交ぜた保守的なコア・サテライト型の運用内容について、ブログ「インデックス投資で長期航海」に四半期ごとに書き込んでいる。

荒れた海でも転覆しない長期の安全航海を目指す柴崎シュンスケさんに、投資のきっかけや資産運用の状況などについて聞いた。

■成人して実感した将来の年金不安

――投資のきっかけを教えてください。

「初めて投資を意識したのは2008年です。大学生だった当時、『消えた年金』問題がマスコミをにぎわしていました。ちょうど国民年金を納める年齢に達していたので、将来の年金不安が頭をよぎり、漠然と投資のことを考えるようになりました」

「まだ学生だったのでまとまったお金はなく、株には手が出ません。『預金』と名のつくものは皆安全と勘違いしていたことや、当時は円高だったこともあり、インターネット銀行で米ドルと豪ドルの外貨定期預金を始めました」

「本格的に投資を始めたのは、就職してお金のめどがつくようになった10年です。ネット証券に口座を開設して、普段よく利用する飲食店や自分の好きな銘柄など、株主優待を目当てに5万円程度でも買える国内の個別株を購入しました。投資信託の存在は知っていましたが、信託報酬料が高いイメージがあり投資しようとは考えませんでした」

■インデックス投資へ舵を切る

――インデックス投資を始めたのはいつですか。

「東日本大震災がきっかけです。国内株だけでは不安に感じ、海外株への分散投資を考えました。ただ、海外の個別株はハードルが高く断念しました。本や著名な投信ブロガーの方々の記事を読みあさったところ、海外株型のインデックスファンドなら、ノーロード(無手数料)で購入でき運用コストも安いと知り、11年の春からインデックス投資主体に舵(かじ)を切りました」

「今はインデックスファンドをコアとし、国内個別株をサテライトに見立てたコア・サテライト型の資産配分をしています(図A)」

――コア・サテライトの中身を教えてください。

「コア部分は運用資産全体の74%程度(18年11月末時点)を占め、海外株のインデックスファンドが中心です。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産配分を参考に、株式の比率を高めていきながら、自分にとって心地良いと思える資産配分を探しました」

「コアの資産配分の目標値は、国内債券45%、先進国株40%、新興国株10%、国内株5%です。株式で為替変動を含む攻めのリスクを取り、国内債券で守りを固めているので、海外債券には投資していません」

「国内債券以外はインデックスファンドを通じて投資しています。国内債券部分は個人向け国債ですが、普通預金も含んでいます。普通預金がある程度たまったら、個人向け国債にリレー投資しています」

「毎月、積み立て投資しています。投資額は給料から月十数万円、ボーナスを併せると年間で200万円程度です。ボーナスは一時的に待機資金として普通預金にプールし、毎月の投資に回しています」

「運用資産全体では国内債券と待機資金で4割近くを占め、同年代の投信ブロガーの方々に比べると、リスクを抑えた保守的な投資スタイルかもしれません。このほか、運用資産とは別に、生活費2年分以上の生活防衛資金を確保しています」

「しばらくは今の資産配分を続けますが、40~50代になったら国内債券の割合を増やし、さらに保守的にするつもりです」

――リバランス(資産配分の再調整)もしているのですか。

「四半期ごとに運用内容を点検しています。そのときに配分が崩れていれば、保有投信は売却せずに投信を追加購入することでリバランスを行っています。相場の急変で配分が大きく崩れたときは、毎月積み立てる投信の購入金額を変えます。比率の減った資産の投信購入額を増やし、増えた資産の投信購入額を減らすことで、一気にではなくゆっくり資産配分を戻しています」

■最悪でも25%程度の下落率を想定

――リターンやリスクをどう捉えていますか。

「リターンよりもリスクの方を意識しています。目標リターンはひとまず年率5%としたうえで、最悪の年でも25%程度の下落率に収まるようなリスクを想定し、資産配分を決めています。標準偏差で示すと約10%のリスクです」

「リスクを重視しているのは、ひとえに投資を長く続けるためです。リスクを取り過ぎないように気を付けています」

「本格的にインデックス投資を始めた11年から約7年間こつこつと積み立ててきた結果、18年11月末時点で投資元本に対して約34%、目標リターンに近い年率約4%の収益を得ることができました」

――どんなファンドを積み立てていますか。

「海外先進国株、新興国株と日本株のインデックスファンド、4本を積み立てています。どれも基本的には信託報酬の低いファンドですが、設定から間もないファンドはすぐには選ばず、1年程度様子を見てから購入するようにしています(図B)」

――非課税制度は利用していますか。

「『積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)』と『個人型確定拠出年金(iDeCo)』を共にフル活用しています。つみたてNISAは満額、iDeCoは毎月1万2000円で、どちらも海外先進国株のインデックスファンドを積み立てています」

「今まで投資をしたことがなかった妻も私が勧めたことで、少額ですがつみたてNISAを始めました。ただ、妻は資産配分を管理して、リバランスするのを面倒くさがったので、ひとつのファンドで国際分散投資ができるバランス型のファンドを選んでいます」

■同じ投資スタイルを貫いてきた「成功体験」

――成功体験を感じていますか。失敗はありましたか。

「保守的なコア・サテライト運用で、銀行にお金を寝かせていては絶対に実現できなかったリターンを得られました。自分としては7年も同じ投資スタイルを貫けたのは一種の『成功体験』ではないかと思っています」

「失敗というか教訓はいくつかあります。1つ目は、アベノミクスの初期段階で株価の上昇が怖くなり、早い段階で個別株式の一部を売却したことです。『これ以上株価が上がるはずはない』と断定してしまったのですが、株価はそれ以降も上がり続け、大きなリターンを取り損ねました」

「17年に金融庁が主催した『つみたてNISAフェスティバル』で、投資は『続けること』『市場に居続ける』のが大切だと学びました。世界先進国株指数について過去37年間のうち上昇率が高かった9つの月に、もし投資していなければ、もうけは半分弱に減ってしまっていたというデータが紹介されていたのが印象に残っています」

「2つ目は、良い株式を見抜く力があると自信過剰になっていた点です。安全だと思って買おうとした会社の株が、思わぬ形で上場廃止になるところでした」

「3つ目は、個別株の銘柄分散です。分散すればするほど銘柄管理が手に負えなくなりました。一時は12~13銘柄を保有していましたが、今は8銘柄まで減らし、個別株の新規購入は止めています」

■「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」がきっかけ

――ブログを始めたきっかけを教えてください。

「16年にブログを始めました。それまでは先輩ブロガーのまねをして投資方針書を作ったり、手元のメモとして投資記録を付けたりしていました。次第に『インデックス投資』をメインにした自分の投資スタイルが固まり、『投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year』に投票したいと思ったので、インデックス投資のブログを立ち上げることにしました」

「生まれは港町です。父の趣味が船で、家に船に関する本や道具がたくさん置いてあり、私自身も幼いころから船に興味を持っていました。ブログ名に採用した『長期航海』のゆえんです」

「ブログの目的は、資産運用状況を記録して振り返りの材料にすることや、書籍やイベント参加で学んだことを共有することです。ブログにまとめることで、自分の考えを整理することができています」

「『投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year』は、良質な投信を育てていくために、個人が消費者としての意見を表明できる貴重な機会です。より多くのブロガーが投票に参加することで、日本の投資環境が少しでも良くなってほしいと思います」

「身の回りで、投資に関する話題をもっとオープンに話せるようになればいいなと思います。普段は話題にしづらい雰囲気がありますが、投資は単なるお金の使い道のひとつにすぎません。旅行やショッピングと同じような感覚で投資のことを話せるようになれば、もっと投資が広まっていくのではないでしょうか」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は笹倉友香子、高瀬浩)

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