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今日も走ろう(鏑木毅)

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自分の目標を追求 「チーム100マイル」真の狙い

2018/12/20 6:30
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6年前に160キロメートルのウルトラトレイルレースで活躍できる人々を育成したいと思い立ち、「チーム100マイル」を結成した。

箱根駅伝をあきらめた三流ランナーの私がサラリーマン生活を続けながら力を蓄え、40歳で160キロ以上を走るトレイルランニングの大会で世界3位になれたのはこの競技の特殊性によるところが大きい。ウルトラトレイルはコツコツと努力を続けたことが結果になりやすく、しかもトレーニングからレースまで適切な時間配分や体調管理といったセルフマネジメント力がものをいう。運動能力が多少劣っていても、熱い思いを持つことで本人が予想だにしないレベルにまで上りつめることができるのだ。

チーム100マイルの富士山での練習

チーム100マイルの富士山での練習

ウルトラトレイルは長時間、山で走るため、想定外のさまざまな状況に対処する総合力が試される競技である。補給食は何をどのタイミングで摂取するか、装備はどんなシューズやウエアが適しているか、最後までバテないペースコントロールとは、さらにレース終盤に至って極限の疲労下で襲ってくる幻覚や幻影をいかに受け流すか――。体力、持久力以外に思考力や忍耐力さらに柔軟な心が必要で、これらの能力を普段のトレーニングを通じて養わなければならない。

チーム100マイルの月2回のトレーニングは、レベルにかかわらずメンバー全員が音を上げるほど苦しい練習となる。時には山中を8時間走り続けるなど限界まで追い込むメニューは私が世界3位になったエッセンスを盛り込んだ独自のものだ。

強くなるコツだけを知りたいと入ってくるメンバーもまれにいるけれど、コツをどう頭の中で理解しようともそれを肉体で表現するには泥臭いトレーニングの積み重ねしか方法はない。他人から結果をそこまで求められるわけではないアマチュアの彼らにとって、苦しすぎる練習なのは百も承知。チームのメンバーには何としても自己目標を達成してほしくて励ましている。実際、ウルトラトレイルを完走するには通常の想像を超えた困難が伴うものの、誰もが適切な方法論にのっとり、強い意志で努力すれば大きな成果をつかみとることができる。

メンバーの多くは30~50代のいわゆる働き世代。仕事や家庭でも忙しい毎日を送っている。日々の練習時間を捻出するのは非常に難しいのが現実。2~3年でもいい、自分の目標を追求する日々を楽しんでほしいと願う。

私自身の経験では、社会人、とりわけサラリーマンとしての個人は自分の努力が必ずしも正当に評価されるとは限らず、それが大きなストレスとなる。そんなとき、他者からの評価を待つのでなく、自分だけの確固たるよりどころができたらそうしたストレスも幾分かは緩和されるだろう。どんなに小さなことだって構わない、人生で誇れる何かを手にすることは、のちの人生をきっと華やいだものにしてくれると確信している。

(プロトレイルランナー)

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