2019年8月24日(土)

ソフトバンク上場、終値1282円 公開価格を15%下回る
宮内社長「真摯に受け止め、企業価値を向上」

2018/12/19 8:01 (2018/12/19 17:34更新)
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ソフトバンクグループ(SBG)の国内通信子会社、ソフトバンク(SB)が19日、東京証券取引所第1部に上場しました。初値は1463円と公開価格(1500円)を2%、終値は1282円と15%下回りました。取引終了後に記者会見した宮内謙社長は低迷した株価について「真摯に受け止め、ここをスタート地点に企業価値向上に取り組む」と話しました。激動の1日を、投資家の動きなどとともに振り返ります。

1200円台で取引を終えたソフトバンクの株価(19日午後3時00分、東京都新宿区)

1200円台で取引を終えたソフトバンクの株価(19日午後3時00分、東京都新宿区)

■17時20分 上場会見終わる

予定時刻を大幅に越えて上場会見が終わりました。東京証券取引所はSB株を制度信用銘柄に選んだと発表しました。20日からはSB株の信用取引ができるようになります。

■17時10分 ペイペイの被害「10数件」

ヤフーとソフトバンクが共同出資するスマホ決済のペイペイで不正請求が起きている問題について、宮内社長は「ペイペイ側で把握しているのは十数件で、カード会社と協力して調査中」と答えました。「本当におわびしたい」とし、「ペイペイからの顧客情報流出は起きておらず、これからも調査して報告したい」と話しました。

■17時 既存設備の交換に「数億円の前半」

ファーウェイの問題に関連して、既存設備の交換コストについて問われた宮川副社長は「数億円の前半レベル」と答えました。全体の基地局における割合については「投資金額を欧州製と中国製に分けると、全体の1割が中国製」と明かしました。中国企業から調達している機器を変える場合、「簿価が除却になれば、年数百億円のレベルで損失処理をしていかざるを得ないかもしれない」と話しました。

■16時50分 「4~5日、解約多かった」

通信障害による契約数への影響については、「4~5日は解約が従来より多いと思ったが、その後少し回復し、1万~2万件ぐらいの影響があったと思う」と宮内社長が答えました。その上で携帯通信網は「社会インフラとして重要になっており、災害時や大規模障害のときはキャリア同士が支えることを検討する時期に入っている」と話しました。障害の原因となったエリクソンへの賠償請求については「今は再発防止について深く議論しており、ペンディングにしている」としました。

■16時40分 上場先延ばしは「なかった」

初日の株価が公開価格の1500円を大きく下回ったことについて、公開価格の妥当性を問われた宮内社長は「値付けは引受証券会社といろんな協議をし、85%の配当性向で5%の配当利回りということで1500円に決めた」と答えました。上場直前に通信障害などの問題が起きたことについて、株式公開は17年春くらいから始めていたことを示した上で、「通信障害やファーウェイの通信機器の問題など起きたが、そこで引き下がる必要は無いと判断した」とし、先延ばしの議論については「全くなかった」と話しました。

■16時30分 「コアは欧州製で」

華為技術(ファーウェイ)など中国の通信機器メーカーとの関係について問われると、宮内社長が「政府のガイドラインを見極めたい」と話し、「コアな部分は欧州のベンダーに変えざるをえないと思っているが、早計に動くべきではないとも思う」と答えました。宮川潤一副社長も「8年くらいファーウェイの基地局を導入しているが、ものすごく技術力がいい。お付き合いしたいのはやまやまだが、日本政府の方針には従っていきたい」と話しました。

■16時25分 「ガバナンスを強化」

親会社のSBGとの親子上場になることについて宮内社長は「4人の社外取締役も選任し、ガバナンスを強化している。自主独立してやっていくが、SBGの投資先は非常に強い、いろんなところで成功したビジネスモデルを持っている。その投資先が日本の大きなマーケットでやりたいと言うならば、ソフトバンクビジョンファンドから押しつけられるのではなく、我々からやりたいと言いたい」と話しました。

■16時20分 「ここをスタート地点に」

低迷した初日の株価について問われた宮内社長は「真摯に受け止めて、ここをスタート地点に企業価値向上に取り組む」と答えました。

■16時00分 「株主還元をきちんとやっていく」

宮内社長は会見で通信事業は「大きく成長しないが着実に伸ばすことができる」と話し、株主還元を重視する姿勢を示しました。

2018年度の業績予想について説明するソフトバンクの宮内謙社長(19日午後3時57分、東京都中央区)

2018年度の業績予想について説明するソフトバンクの宮内謙社長(19日午後3時57分、東京都中央区)

■15時30分 宮内社長の会見始まる

宮内社長の会見が始まりました。冒頭で先日発生した通信障害についておわびしました。

記者会見の冒頭で6日に起きた携帯電話の大規模な通信障害について謝罪するソフトバンクの宮内謙社長(19日午後3時38分、東京都中央区)

記者会見の冒頭で6日に起きた携帯電話の大規模な通信障害について謝罪するソフトバンクの宮内謙社長(19日午後3時38分、東京都中央区)

■15時15分 「笑えない水準」

国内証券の担当者はこの日の安値で取引が終わったことについて「笑えない水準」と厳しい顔です。「市場全体の雰囲気も悪く、買いが入りにくかったのがきつかった」と振り返りました。

■15時10分 「値付けは間違っていない」

日本証券業協会の鈴木茂晴会長は19日の定例会見でソフトバンクについて「堅調に値段が付いて欲しかったが、残念。PER(株価収益率)はNTTなどに比べて高いが、配当利回りが5%と高い。値付けは間違っていないと思う。会社が描くエクイティストーリー(成長戦略)を確実に実行して、投資家がよかったと思えるような株価になってほしい」と話しました。

■15時 終値は1282円

終値は1282円とこの日の安値となりました。公開価格を15%下回りました。

1200円台で取引を終えたソフトバンクの株価(19日午後3時00分、東京都新宿区)

1200円台で取引を終えたソフトバンクの株価(19日午後3時00分、東京都新宿区)

■14時48分 1300円を割り込む

株価は1300円を割り込みました。取引終了までわずかとなるなかで1300円を挟んだ攻防が続いています。初値からの下落率は11%に達しました。

■14時38分 再び安値を更新

1310円を付けて、12時44分の安値を更新しました。

■14時 安値圏で推移

14時の株価は1339円と安値圏で推移しています。国内大手証券の担当者は「ネット証券経由の売りが多いのではないか。午前中に買った個人投資家が株価の戻りが弱いのを見て、損切りの売りが出ているようだ」と解説しています。「(IPOで個人投資家に販売した)営業員が怒られていて可哀想」との声も出ています。

■12時40分 宮内謙社長「成長と配当を維持したい」

■12時37分 安値を更新

1330円台まで下げ、9時05分に付けた安値(1344円)を下回りました。

■12時30分 午後は1352円で取引始まる

午後の取引は1352円と午前の終値を8円下回って始まりました。

■12時 投資家の声も様々

運用会社には証券会社からSB株購入の連絡が来ています。国内運用会社のトレーダーは「手数料をディスカウントしている証券会社もある」と言います。このトレーダーは「(取引開始直後に)1344円まで急落したところで、機関投資家の買いが入ったようだ」と解説していました。高配当株のファンドを運用する農林中金全共連アセットマネジメントの山本健豪ファンドマネジャーは「配当利回りが4%以上の銘柄はたくさんあるが、5%を超える銘柄は少ない。SBの配当利回りが5.5%になる1350円まで下げれば買ってもいいと思っている」と話しました。国内証券のアナリストは「好材料は19年1月末の東証株価指数(TOPIX)など指数の組み入れに伴う機関投資家の買いしかないのでは」とみています。

初値から100円超下げ、1360円で午前の取引を終えたソフトバンク株(19日午前11時39分、東京都中央区)

初値から100円超下げ、1360円で午前の取引を終えたソフトバンク株(19日午前11時39分、東京都中央区)

個人投資家からは楽観視できないとの声が出ています。神奈川県の50代男性はIPOで購入した6万2000株を「初値近辺で全部売った」と言います。証券会社からは追加購入の連絡が来ていますが「上値が重くなるとみているから断っている」とのことでした。5000株の購入を直前にキャンセルしたという神奈川県の30代男性は「買わなくて良かった」と胸をなで下ろし、「華為技術(ファーウェイ)の件による投資計画が見えず、1200円が妥当水準なのでは」と証券会社からの新たな購入の打診も断ったとのことでした。

■11時40分 「投資家の判断、冷静に受け止め」

ソフトバンクの幹部は株価が公開価格を下回ったことについて、「あらゆる可能性のなかの一つとして考えていた。投資家の判断を冷静に受け止めている」と言い、「あくまで今日がスタート地点なので、ここから市場の評価を高められるようがんばりたい」と話しました。主幹事を務めた国内証券の幹部は「この株価は正直言って恥ずかしい」と落胆していました。

■11時30分 午前の終値は1360円

午前中の取引が終わりました。SB株は1360円と公開価格を9%下回りました。売買代金は3159億円と東証1部全体の2割超を占める大商いでした。親会社のSBG株は一時3%安まで下落する場面がありましたが、0.5%安の8219円でした。SBGの売買代金も603億円とSBに次ぐ2位です。日経平均株価は90円(0.4%)安の2万1025円でした。

上場初日、1360円台で午前の取引を終えたソフトバンクの株価(19日午前11時30分、東京都新宿区)

上場初日、1360円台で午前の取引を終えたソフトバンクの株価(19日午前11時30分、東京都新宿区)

■10時30分 上場セレモニー終わる

拍手のなか、上場セレモニーが終わりました。打鐘の後の記念撮影では司会から宮内社長などSB関係者に「表情が硬いですよ」と声がかかる場面もありました。東証の関係者は「これまでの新規上場と明らかに注目度が違う」と報道関係者のカメラの多さに驚いていました。

ステージで記念撮影するソフトバンク関係者。シャッター音が東証内に響いた(19日午前10時21分、東京都中央区)

ステージで記念撮影するソフトバンク関係者。シャッター音が東証内に響いた(19日午前10時21分、東京都中央区)

上場セレモニーで記念撮影するソフトバンクの宮内謙社長(中央)ら(19日午前、東証)

上場セレモニーで記念撮影するソフトバンクの宮内謙社長(中央)ら(19日午前、東証)

■10時10分 上場セレモニー始まる

東証では上場セレモニーが始まりました。東証の小沼泰之取締役常務執行役員がSBの宮内謙社長に上場通知書を手渡しました。宮内社長の後、榛葉淳副社長などが順に鐘をつきました。

ソフトバンクの上場セレモニーで使用した上場記念の木づち

ソフトバンクの上場セレモニーで使用した上場記念の木づち

■10時 「個人マネーの動き鈍る恐れ」

10時の株価は1392円です。証券会社の担当者は「初値が公開価格を下回ったことで、IPOに申し込んだ個人投資家の資金の多くが塩漬けされ、個人マネーの動きが鈍る可能性がある」と心配します。別の証券会社の担当者は「大口の個人投資家にはもうかろうが損しようが初値で売る人が一定数いる。今回は証券会社に頼みこまれて買ってる人も多いから、そういう売りが大きくなりがちなのではないか」と話しました。

東京証券取引所内にソフトバンクの上場を祝うメッセージが表示された(19日午前10時1分、東京都中央区)

東京証券取引所内にソフトバンクの上場を祝うメッセージが表示された(19日午前10時1分、東京都中央区)

■9時50分 「成長ストーリー描けない」

ヘッジファンドの担当者は「(相場が軟調だった)2018年のとどめを刺したが、配当利回りが5.5%までくればいったん下値になるのでは」と話しました。ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄シニアファンドマネジャーは「配当利回りが高くなっても、業績の成長ストーリーが描けない」として買いを入れるつもりはないといいます。「楽天が携帯電話市場に新規参入すれば、顧客が流出しやすいのは価格の安さで競合するソフトバンクになるし、政府による携帯電話料金値下げの議論も出ている」と指摘しています。

上場したソフトバンクの株価が公開価格の1500円より下落していることを伝えるボード(19日午前9時34分、東京都新宿区)

上場したソフトバンクの株価が公開価格の1500円より下落していることを伝えるボード(19日午前9時34分、東京都新宿区)

■9時30分 親会社のSBG株も下落

9時30分時点でソフトバンク株は公開価格を9%下回る1365円、親会社のソフトバンクグループ株も前日比3%安の8049円となりました。日経平均株価も1%安となっています。

親会社のソフトバンクグループの株も値を下げて取引が進む(19日午前9時27分、東京都中央区)

親会社のソフトバンクグループの株も値を下げて取引が進む(19日午前9時27分、東京都中央区)

■9時20分 「こんなに下がるとは」

株価は一時1344円まで下げた後は値を戻していますが、公開価格を下回る値動きが続いています。国内証券の担当者は「こんなに安値で始まるとは」と驚いた表情で、「公開価格が1500円に決まってから、(通信障害など)悪材料が出過ぎた」と分析していました。売買代金は2500億円を超え、東証1部全体の5割弱を占める大商いとなっています。

東京証券取引所内に表示されたソフトバンクの株価(19日午前9時15分、東京都中央区)

東京証券取引所内に表示されたソフトバンクの株価(19日午前9時15分、東京都中央区)

■9時15分 「相場の地合い悪かった」

IPOで1000株購入した50代の投資家は「相場の地合いも悪く、予想より下がらなかったというイメージ」とあきらめの表情。「高配当なので保有を続け、もう少し下がったら押し目買いを入れたい」と話しました。売買代金は2500億円に迫る勢いです。

■9時05分 売買代金が2000億円を超える

■9時 初値は1463円、公開価格を2%下回る

初値は1463円と、公開価格を2%下回りました。直近のIPOでは7銘柄ぶりの公開価格割れです。宮内謙社長は野村証券大手町本社(東京・千代田)のトレーディングルームで見届けました。

東証1部に上場し、1463円の初値を付けたソフトバンク(19日午前9時、東京都中央区)

東証1部に上場し、1463円の初値を付けたソフトバンク(19日午前9時、東京都中央区)

ソフトバンクの初値を見届ける宮内謙社長(野村証券本社のトレーディングルーム)

ソフトバンクの初値を見届ける宮内謙社長(野村証券本社のトレーディングルーム)

■8時 19年3月期の純利益は4200億円

ソフトバンクは上場に合わせて決算情報を発表しました。2019年3月期の純利益(国際会計基準)は4200億円と前期を5%上回る見通しです。18年4~9月期の純利益は前年同期比16%増の2946億円でした。19年3月期の期末配当は連結配当性向85%の2分の1程度を目安に決定するとしています。

■打鐘の準備進む

ソフトバンクの上場セレモニーが行われる東証アローズ。恒例の打鐘の準備が整った(19日午前7時52分)

ソフトバンクの上場セレモニーが行われる東証アローズ。恒例の打鐘の準備が整った(19日午前7時52分)

東京証券取引所では10時以降に始まる恒例の打鐘の準備が進んでいます。

■大型IPOは高い初値が付く傾向

過去の大型IPOをみると、31年前のNTTの初値は公開価格を34%上回り、15年前のJR東日本は58%上回った。直近でも日本郵政が17%上回るなど、高い初値が付く傾向にある。

■取引開始は9時から

平成最後の大型上場となるソフトバンクの上場セレモニーが行われる東京証券取引所(19日午前7時24分)

平成最後の大型上場となるソフトバンクの上場セレモニーが行われる東京証券取引所(19日午前7時24分)

今朝の東京証券取引所の様子です。ソフトバンク株の取引は9時から始まります。初値がいくらになるかに市場の注目が集まっています。10時以降に宮内謙社長などが新規上場の打鐘を行います。宮内社長は初日の取引が終わった後、15時半から会見する予定です。

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