トランプ氏「信じられない」 FRB利上げ検討けん制
【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は17日、物価が上昇しておらずドル高の状況下で「米連邦準備理事会(FRB)がいまだに利上げを検討していることが信じられない」と述べ、FRBの利上げに反対した。FRBは18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを検討するが、トランプ氏は会合直前にもかかわらず金融引き締め策をけん制した。
トランプ氏はツイッターに「ドルは非常に強く、実質的にはインフレは起きていない」と投稿した。「米国外は荒れている。パリは燃えており、中国は悪化している」とフランスのデモや中国経済の減速も引き合いに出しながら、利上げを見直すよう訴えた。
ナバロ大統領補佐官も17日の米CNBCテレビで「米国経済はインフレが起きることなく成長している」と利上げに反対した。「FRBがやるべきことは、自らが言っているように経済データをみて判断することだ」と指摘し、現時点で利上げは必要ないとのトランプ氏の主張を擁護した。
トランプ氏は13日にも現状の政策金利が正常な水準にあると説明し「これ以上利上げしないでほしい」と求めていた。米国経済に悪影響を及ぼすとしてFRBの利上げを繰り返してけん制してきたが、市場ではFRBが今年4回目の利上げに踏み切るとの見方が多い。