侍、歌舞伎、書道 ~日本について説明するフレーズ
留学に効く英語(9)

千田潤一の留学に効く英語(9)
留学中には友人たちから日本の文化などについて説明を求められることも多いでしょう。そんな時、きちんと説明できないと恥をかいてしまいます。今回はよく質問される日本の文化、慣習などを説明する時に役立つフレーズです。まずは、ミニテストからスタート!
ミニテスト
(1)日本は四季がはっきりしています
Japan has four ( 1語 ) seasons.
(2)侍は、もともと仕える人という意味でした
Samurai originally meant people who ( 1語 ).
(3)海苔は、乾燥した海藻の一種です
Nori is dried ( 1語 ), a kind of seaweed.
(4)禅は、静かなる熟考と訳されています
Zen is translated as quiet ( 1語 ).
(5)歌舞伎は、男性によってのみ演じられる舞台演芸です
Kabuki is a traditional stage drama performed ( 1語 ) by men.
(6)生け花とは、花を生ける芸術です
Ikebana is the art of ( 1語 ) flowers.
(7)茶の湯は、抹茶を供する芸術です
Chanoyu is the art of serving ( 2語 ).
(8)書道とは、能書の芸術です
Shodo is the art of ( 1語 ).
(9)陶器は、日本の伝統工芸です
Toki or ( 1語 ) ware is a traditional Japanese handcraft.
(10)終身雇用制とは、生涯雇用するシステムです
Shushin Koyousei is the ( 1語 ) employment system.

解答・解説
(1)日本では四季があるのは当然ですが、常夏の国などもあり四季がはっきりしていることは珍しいとさえ言えます。日本の特徴である四季が"はっきり"分かれていることを示すには、distinctを使えばいいでしょう。clear-cutを使ってもOKです。
(2)日本人をみると、昔は富士山・芸者(フジヤマ・ゲイシャ)でしたが、最近は忍者や侍を思い浮かべる人も多く私もよく聞かれました。でも侍の説明は難しいですよ。私は、They are warriors who specialized in martial arts.を付け加えていました。
(3)アメリカに私は海苔を持っていきました。すると「そのblack paperは何?」という質問を何回も受けました。海苔はdried laverと言いますが、laverと言っても分からないときは、a kind of seaweed (海藻の一種)を付け加えてみてください。
(4)禅や座禅に興味を持つ外国人が増えてきました。詳しく教えることはできなくても、キーワードは用意しておきたいものです。contemplationは沈思という意味です。座禅は、Zazen is meditation for concentration of the mind.でいいでしょう。
(5)日本事象について聞かれて、その説明に困った時は、一番の特徴を話しましょう。歌舞伎なら、男性によってのみ演じられるという点です。正解はexclusivelyです。onlyを入れてもOKです。なお、舞台演芸のことはstage dramaと言います。
(6)私は外国に生け花の愛好家が多く驚きました。生け花は日本にユニークな芸術ですが、茶の湯とも密接な関係があります。深くなくても、一度は体験しておきたいものです。花を生けることを、arrange flowersと言います。正解はarrangingです。
(7)茶の湯を「抹茶を供する芸術」と言ってしまうと、茶の湯に申し訳ない気がしますが、何も知らない人にはわかり易い入り方だと思います。その後で、自分が茶の湯について知るところを追加説明すればいいでしょう。正解はpowdered teaです。
(8)calligraphy が正解。英和辞書の訳は「能書」でした。英英辞書の定義は、Calligraphy is the art of producing beautiful writing using special pens or brushes.でした。英英辞書の定義で、書道のイメージがきれいに浮かんできませんか?
(9)アメリカで有名な日本人の陶芸家の名前を聞かれ、知らずに恥ずかしい思いをしたことがあります。代表的文化については、留学前にしっかり勉強しておきましょう。正解はpottery。ちなみに、磁器はporcelain ware, 漆器はlacquer wareです。
(10)かつては、終身(lifetime)雇用制と年功序列制(seniority system)が日本成長の源と言われていました。今は実力主義(merit system)が主流ですが、留学はどんな時代でも生き抜く実力をつけてくれます。チャンスがあれば、ぜひチャレンジを!

おススメ英語トレーニング:Recitation
海外では、いろんな人から日本について聞かれ、日本人であることを意識せざるをえない場面を数多く体験します。私が「日本事象」の説明力をつける為に行ったのがRecitationです。以下が、私がおススメするRecitationのトレーニングです。
(2)真似できるようになったらたら、暗誦し、録音して聴いてみる
録音して聴いてみると、こんなに下手なのかと惨めになると思います。でも学ぶということは惨めな自分との出会いの連続。その惨め体験をエンジョイしましょう!
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