2019年3月21日(木)

米大統領補佐官、窮余の人選 難航の末マルバニー氏に
政権運営の安定 見通せず

2018/12/15 19:57 (2018/12/15 20:11更新)
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【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領は14日、ケリー大統領首席補佐官の後任に行政管理予算局(OMB)のミック・マルバニー局長(51)を充てる人事を決めた。ケリー氏の解任を発表してから約1週間、候補者が相次ぎ辞退するなかで後任の人選は難航。自らに忠誠を誓う人物に白羽の矢を立てた形だが、政権の安定は見通せない。

トランプ氏は14日、マルバニー氏とホワイトハウスで面会し、その場でケリー氏の後任となる「首席補佐官代行」に据える人事を決めた。首席補佐官はホワイトハウスの運営を統括する政権の最重要ポストの一つで、トランプ政権下ではマルバニー氏が3人目。ホワイトハウス高官によると、トランプ氏の希望で「代行」の肩書をつけたが任期に期限はないという。

同高官によると、マルバニー氏はトランプ氏のお気に入りとされる。保守強硬派の下院議員から2017年2月にOMB局長に転じ、連邦予算を巡って議会との調整役を担ってきた。このため、トランプ氏は議会対策での手腕に期待を寄せている。マルバニー氏はツイッターに「大統領とともに仕事ができるのが楽しみだ。素晴らしい2019年になるだろう」と書き込んだ。

トランプ氏は14日夜「念のため言っておくが、首席補佐官になりたい人物はたくさんいた」とツイートした。ただ、意中の候補が次々に辞退し、人選は難航。トランプ氏は引き受け手がいない状況をメディアに報道されるのを嫌ったといい、マルバニー氏の起用は窮余の策だったのが実態だ。

米紙ワシントン・ポストによると、同じく候補者だったクリスティー前ニュージャージー州知事は14日にトランプ氏に電話で辞退を伝えた。前日夜にトランプ氏夫妻と会って本人も前向きだったとされるが、周辺から「今のホワイトハウスの運営は大変だ。誰がやってもうまくいかない」と警告されたためだという。

一時はトランプ氏の娘婿クシュナー上級顧問の起用論も浮上した。

ケリー氏は混乱していたホワイトハウスに秩序や規律をもたらそうとし、トランプ氏への苦言もいとわなかった。ただ、自由奔放に振る舞いたいトランプ氏やその家族の反発を招き、解任に追い込まれた。マルバニー氏はトランプ氏に忠誠を尽くす「イエスマン」とみられている。これが政権運営の安定にどう作用するのかは見通しにくい。

マルバニー氏は年明けから下院で過半数を握る野党・民主党の対策に加え、捜査が進展しているロシア疑惑やトランプ氏が再選をめざす2020年大統領選への対処も迫られる。

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