2019年3月22日(金)

独仏首脳「英離脱案、再交渉せず」 条文解釈には余地

2018/12/15 2:58
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【ブリュッセル=石川潤】ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領は14日開いた欧州連合(EU)首脳会議後の記者会見で、英国といったん合意したEU離脱案について「再交渉はできない」との考えをそれぞれ示した。英国のメイ首相は首脳会議で英議会承認に必要な譲歩を探ったが、独仏などから前向きな回答は得られず、再交渉に向けた扉を開くこともできなかった。

メイ英首相(左)の要求をメルケル独首相(中)、マクロン仏大統領(右)は拒んだ=AP

英国とEUは11月に離脱案をまとめたが、英国の強硬離脱派が「離脱を骨抜きにする案だ」と反発。メイ氏がEU側にもう一段の譲歩を求めていた。焦点はアイルランドの国境問題で、離脱協定ではこの問題が解決されない限り、英国は関税同盟にとどまり続ける可能性がある。メイ氏は関税同盟にとどまるのは「最長1年」と確約するようにEU側に求めたが、あっさり拒まれた。

メルケル氏は「(関税同盟にとどまり続けるという規定は)いざというときの保険にすぎない」と指摘。マクロン氏も「(EU側は)誰も英国をワナにかけようとは思っていない」と述べた。独仏首脳によれば、アイルランド問題は2020年末までの移行期間中に解決すればよいのであって、そこにこだわって協定を認めないのは理にかなわないというわけだ。

独仏首脳は英議会の反対派による根強い協定の修正論をけん制したかたちだ。ただ、マクロン氏は条文の解釈を「明確化」することはできるとも指摘。追加文書などで英議会の懸念払拭に応じる考えもにじませた。

メイ首相は14日の記者会見でEU側との交渉について「前進したし、歓迎すべきものだ」と評価した。英国が関税同盟に永久に残留しないという保証について「もう一歩必要だ。さらなる明確化や議論は可能だと思っている」と語った。

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