日本シイエムケイ、未承認で製造工程を変更

2018/12/14 18:39
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プリント基板大手の日本シイエムケイは14日、承認を得ないまま顧客と契約した以外の製造拠点で製品を生産していたと発表した。主に自動車向けのプリント基板で、契約違反は十数年前から常態化していたとみられる。規模は調査中で詳細は不明という。品質の不具合は見つかっていないが、安全に対する信頼を損ないかねない。

記者会見で問題を説明する大沢功社長(中央)

同社は2月に顧客から「契約した生産拠点以外で製品を生産している」と指摘を受けて調査を始めた。しかし内部では十数年前から問題を認識しており、経営陣が問題を把握しながら黙認してきたという。大沢功社長は記者会見で「コンプライアンス違反は長年認識していたが、認識が甘かった」と謝罪した。

法律事務所に調査を依頼しており、18年度中に違法性や問題の規模などをまとめる予定という。

同社は自動車部品やゲーム機器、家電製品向けにプリント基板を300~400社に納めている。国内に2拠点、中国やタイに3拠点の生産工場を持つ。

ここ数年で中国市場を中心にプリント基板の需要が増加し、顧客と取り決めた工場の生産能力を超える製品を受注する状態が続いていたという。国内工場など他の生産拠点で生産し、納期を間に合わせていた。一部の工程は外部のメーカーに委託していた事例もある。

生産拠点の変更には顧客の承認を得る必要があり、手続きは1年以上かかることもある。大沢社長は「納期を間に合わせるために、顧客と相談せずに変更していた」と述べた。

品質検査では問題は見つからなかったという。「顧客メーカーからも安全上の問題を指摘する連絡は来ていない」(大沢社長)と説明したが、品質管理などへの意識を問われる事態といえる。

(佐藤雅哉)

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