2019年3月21日(木)

アマゾンとメルカリ、国内大手と交流狙い経団連入り

2018/12/14 16:59
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国内通販最大手のアマゾンジャパン(東京・目黒)と、フリーマーケットアプリのメルカリが14日、経団連に加入した。アマゾンは国内事業を強化しており、メルカリは海外展開を視野に事業を進めている。経団連入りした両社の思惑はそれぞれ異なるが、国内の大手企業との交流を深めたいという共通の狙いも透けて見える。

6月の上場セレモニーで鐘を鳴らすメルカリの山田進太郎会長兼CEO

アマゾンジャパンは経団連入りで「日本に根ざした企業」としての認知を狙っているとみられる

アマゾンジャパンが経団連に加入した背景には、米アマゾン・ドット・コムの中で日本市場の位置づけが高まっていることがありそうだ。アマゾンジャパンの売上高は2017年12月期に119億ドル(約1兆3500億円)と前の期に比べて10%増えた。同社のジャスパー・チャン社長は「日本はアマゾンにとって最も主要な国の1つ」と強調している。

9月には新オフィスを本格稼働させ、従業員数を1年後にも1000人増の7000人規模に拡大させる。ネット上で影響力のあるインフルエンサーが商品を紹介する「ライブコマース」やスマートフォン(スマホ)決済など日本独自の施策を相次ぎ実施している。

一方、外資のアマゾンが拡大し、国内企業が顧客を奪われる「アマゾン・エフェクト」に対する懸念の声は根強い。11月7日に開いた出品事業者向けのイベントでジャスパー・チャン社長が日本語で「アマゾンを使った働き方改革」というテーマの講演をするなど、「日本に根ざした企業」を演出する動きも目立つ。経団連に加盟する日本の大企業と交流することで「日本の企業」として認知される効果も期待されそうだ。

アマゾンジャパンは「経団連への加盟を通じて、地球上で最もお客様を大切にする企業であるという企業理念の実現を目指す」とコメントした。「GAFA」と呼ばれる米IT(情報技術)企業のうち、グーグルは2012年に、アップルジャパンは18年1月に経団連に入っている。

一方、メルカリは新たに経団連へ加盟した背景について「世界に挑戦する他の加盟企業の知恵を借りて、我が社も挑戦していきたい」と説明する。特に注力しているのは米国で、山田進太郎会長兼最高経営責任者(CEO)は「世界の縮図」と表現する。

同社は旅行や自転車シェアなど新規事業を相次ぎ立ち上げているが、収益のほとんどはフリマアプリに依存する。18年7~9月期のフリマアプリの流通総額は前年同期比41%増の990億円、月1回以上利用した人数は同25%増の1133万人だった。

国内のフリマアプリが順調に伸びる一方、イーベイや新興フリマアプリのポッシュマークなど競合がひしめく米国では苦戦が続く。14年9月に米国でフリマアプリの提供を始め、米フェイスブックなどから幹部クラスを引き抜くなど体制を強化しているが、営業赤字が続いている。

メルカリは楽天など日本のIT(情報技術)大手が参加する一般社団法人新経済連盟の会員でもあるが、経団連に加盟することで、製造業などグローバルに展開する日本の大企業とのネットワーク構築を狙う。

(広井洋一郎、吉田楓)

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