妊婦加算を凍結、厚労相が表明

2018/12/14 12:18
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根本匠厚生労働相は14日の閣議後の記者会見で、妊婦が病院で診療を受けると自己負担が上乗せされる妊婦加算について「いったん、凍結する」と表明した。胎児への影響を考慮して医師に丁寧な診察を促す狙いだったが、妊婦の自己負担が増えるため与党から抜本的な見直しを求められていた。2018年4月の導入から1年をたたず凍結を決めることになった。

初診料に「妊婦加算」が上乗せされた医療機関の明細書=共同

根本厚労相は「妊婦の診療に積極的な医療機関を増やし、安心して医療を受けられる体制の構築につながることを期待していた」と妊婦加算の狙いを説明。そのうえで「実現する手段として加算の仕組みが適当だったか、改めて考えることが必要だ」と話した。

凍結開始の時期や期間については明言を避けたが、来週にも開く中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で了承されれば、早急に凍結するとみられる。

妊婦の診療のあり方は今後、有識者を交えて検討する場を設ける。20年度の診療報酬改定に向け、中医協で議論する方針だ。結論が出るまでは凍結は継続される見通し。

厚労省は当初、妊婦加算の抜本的な見直しにあたり、加算で生じる自己負担をなくすための予算措置を検討していた。13日に自民党と公明党がそれぞれ開いた厚生労働部会で速やかに自己負担をなくすよう強く求められた。厚労省は実施まで時間がかかる予算措置を断念。早急に対応できる凍結を決断せざるを得なくなった。

妊婦加算は患者が妊婦の場合、薬の処方などで胎児に配慮が必要になることから、より丁寧な診察を医師に促す目的で導入された。患者の自己負担は初診の場合は230円、再診なら110円が上乗せされる。

投薬を伴わないコンタクトレンズの処方など、妊娠に関係のない診療でも上乗せを求めることができる仕組みで、ネット上でも「妊婦税だ」との批判が出ていた。

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