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店長で転職、年収1000万円 18年の賃金相場調査

人材サービスの業界団体で構成する人材サービス産業協議会(東京・港)は14日、中途採用時に提示される年収額の2018年の職種別データを発表した。最も上昇したのは販売店や飲食店の店長。接客や商品知識の豊富な店長経験者は、インターネット販売での顧客への助言といったデジタル分野への転職需要が急増。高級ブランド店を中心に1000万円を超える提示額が目立った。

高級ブランド店の店長経験者はデジタル分野で人気がある(東京・銀座)

同協議会がまとめた「転職賃金相場2018」によると、首都圏の販売・飲食系店長への提示年収の最高額の分布は560万~1240万円。17年の550万~740万円を上回った。スーパーや量販店など一般的な飲食・販売店では500万円台の募集も多い。1000万円超の求人の多くは外資系高級ブランドの店長だ。

小売業界はインターネット通販を強化している。高級店ほどチャットを使った着こなしアドバイスなど、オンラインでの接客を充実させている。ほかにもネットでの販促計画の立案や交流サイト(SNS)を使った情報発信といったデジタルマーケティングの業務が増えている。

こうした分野の担当者や責任者として、豊富な商品知識や高い提案能力がある店長経験者の需要が増加している。この結果「活躍の場が広がり、店長経験者の獲得競争になっている」(人材紹介大手ジェイエイシーリクルートメント)。

通常の店長としての人材を確保したい事業者は高い賃金を提示する必要が出ている。小売業は年収が相対的に低いイメージがあるが「年収を上げる道が広がり始めた」(同社)と指摘する。

人事や経理財務、法務など管理部門の年収も上昇基調にある。人事の最高額は前年の550万~1100万円から、600万~1200万円に上がった。

中でも1000万円以上の高年収での採用は、転職回数が多い人の割合が高くなっている。豊富な実務経験が前向きに評価されているとみられ、「転職の多さをマイナス評価する慣行が薄まりつつある」(人材サービス産業協議会)。

製薬業界の法人営業(MR)の最高年収の分布は前年の450万~1200万円から、855万~1200万円に切り上がった。インターネットで情報を集めやすくなり製薬各社はMRの削減を進めている。一方で「がん向けなど高度な先進薬のMRに、医師や研究者など専門性の高い人材を募集する例は増えている」(リクルートキャリア)。

IT(情報技術)業界で特にニーズの高いデータサイエンティストの最高年収の範囲は655万~1264万円。昨年の800万~1300万円から下がった。

経験者は転職市場にほぼいない。「大学時代に情報工学を専攻し、関係ない業界に就職した人にまで条件を下げた募集がみられる」(リクルートキャリア)ことが相場を押し下げた。

調査は人材大手各社が4~8月に扱った求人約10万件を対象に実施。主要17職種について、提示年収の最高額や最低額を集計した。

(高倉万紀子)

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