2019年1月16日(水)

東名あおり事故、被告に懲役18年判決 危険運転罪認める

2018/12/14 11:16 (2018/12/14 12:10更新)
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2017年6月、神奈川県大井町の東名高速道路で、あおり運転で停車させられた家族4人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた石橋和歩被告(26)の裁判員裁判の判決公判が14日、横浜地裁であった。深沢茂之裁判長はあおり行為と事故に「因果関係がある」として危険運転致死傷罪の成立を認め、懲役18年(求刑懲役23年)を言い渡した。

傍聴券を求め横浜地裁前に並ぶ人たち(14日午前、横浜市中区)

公判では走行中を想定した危険運転致死傷罪が、停車後に起きた事故を含む今回の事件で成立するかどうかが最大の争点だった。

深沢裁判長は判決理由で、石橋被告が走行中の一家のワゴン車に対し4回にわたり妨害を繰り返した行為について同罪の成立を認めた。妨害運転と直前に停止させた行為は密接に関連し、さらに暴行が加わったことで事故が生じたとして、妨害運転と事故との間には「因果関係がある」と判断した。

起訴状などによると、事故は17年6月5日夜、神奈川県大井町の東名高速上で起きた。事故現場直前のパーキングエリアで静岡市の萩山嘉久さん(当時45)から駐車方法を注意された石橋被告が逆上。同日午後9時33~34分ごろの間、走行中の萩山さん一家のワゴン車に対し4回にわたり妨害行為を繰り返し、追い越し車線上に停止させた。

同被告が萩山さんに胸ぐらをつかむなどの暴行を加え、ワゴン車を離れた直後に大型トラックが追突。萩山さんと妻の友香さん(当時39)が死亡、同乗の娘2人がけがをしたとされる。

検察側は17年10月、石橋被告を危険運転致死傷罪などで起訴。その後、同罪が認められない場合に備え、車線上に夫婦の車両をとどまらせたことが事故の原因とする監禁致死傷罪を予備的訴因として追加した。

今月3日に始まった公判で、被告側は事故の基本的な事実関係や暴行罪についてはおおむね認めた。危険運転致死傷罪を巡っては「事故は停車後に起きており、走行中を想定した同罪は適用されない」と主張。「妨害運転と死傷結果の因果関係もない」と反論した。

これに対し検察側は、「石橋被告には萩山さんを降車させて文句を言おうとする一貫した意思があり、妨害運転と事故には因果関係がある」と指摘していた。

石橋被告は10日の公判で最終意見陳述し「二度と運転はせず、悪いことはしません。一生かけて償います」と謝罪した。

公判では、萩山さんらが死亡した事件のほか、石橋被告が山口県内で起こした器物損壊事件など3つの事件についても審理された。

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