政府、辺野古に土砂投入 沖縄県との対立激化

2018/12/14 9:05 (2018/12/14 12:10更新)
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政府は14日午前、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事で土砂の投入を始めた。日米両政府による1996年の普天間返還の合意以降、移設工事は一つの節目を迎えた。移設に反対する玉城デニー知事は反発しており、政府と県の対立は一層激しくなる。

キャンプ・シュワブのゲート前で抗議する人たち(14日午前、沖縄県名護市)

キャンプ・シュワブのゲート前で抗議する人たち(14日午前、沖縄県名護市)

菅義偉官房長官は14日の閣議後の記者会見で「政府の取り組みを丁寧に説明し、知事の理解と協力を得られるよう粘り強く取り組みたい」と述べた。「日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険除去を考えたときに辺野古移設が唯一の解決策だ」と強調した。

玉城氏は14日午前、土砂投入を受けて県庁で記者会見し「激しい憤りを禁じ得ない」と述べた。「国の強硬なやり方は認めることはできず、あらゆる手段を講じていく」と述べた。

県は11月、県による埋め立て承認撤回を執行停止とした国土交通相の決定を不服とし、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ている。玉城氏は会見で「同委員会への審査申し出など、執行停止の効力をとめることに全力をあげる」と強調した。

工事の区域は米軍キャンプ・シュワブ沿岸の約6万平方メートル。2020年7月末までの工期を計画する。政府は当初、今年8月17日に土砂の投入を始める予定だった。同月8日の翁長雄志前知事の死去や、その後の知事選などへの影響を考慮し延期していた。

土砂の投入は埋め立て予定地の原状回復が困難になる工程。移設反対派は14日午前、キャンプ・シュワブ周辺で工事中止を求め抗議活動をした。

政府は今回の工事で使う土砂の一部を同県本部町の港から運ぶ計画だった。台風被害で同町の許可が得られず、名護市の民間施設から搬出した。

県内では19年2月24日に辺野古移設の是非を問う県民投票が予定される。玉城知事は反対の民意を改めて示す機会と位置づける。

辺野古移設は13年に仲井真弘多元知事が政府の埋め立て申請を承認し、17年4月に護岸工事が始まった。14年に就任した翁長氏以降、県知事は移設反対派が就き、政府と対立が続く。

県は国地方係争処理委員会への審査申し出以外にも、裁判所への提訴や移設工事に関係する条例改正などの対抗策を検討しているが、手段が乏しくなっているのが現状だ。

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