2019年1月22日(火)

タイ湾ガス田、タイ政府系が落札 シェブロン・三井連合破る

環境エネ・素材
東南アジア
アジアBiz
2018/12/13 19:00
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【バンコク=小谷洋司】タイ湾の2つの天然ガス田の権益を巡る入札で、タイ政府系の資源開発大手がいずれのガス田も落札した。うち1つのガス田で約40年の生産実績がある米シェブロンと三井石油開発の企業連合を破った。タイ政府が13日、発表した。1980年代以降のタイの経済発展を支えた国産資源の権益を、政府系企業が押さえることになる。

タイ湾で操業する天然ガス生産施設

入札は「エラワン」「ボンコット」と呼ばれる2つのガス田が対象。タイの国産ガスの計7割を産出する。タイ政府系のPTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション(PTTEP)がいずれも落札し、最長30年の事業権を得た。

これまでエラワンではシェブロン・三井石油開発連合、ボンコットではPTTEPがそれぞれ操業してきた。2022~23年に現権益の終了を控え、タイ政府がその後のガス生産を担う事業者を募っていた。シェブロン・三井石油開発連合とPTTEPの一騎打ちとなっていた。

両陣営は各ガス田について(1)発電会社などへのガスの供給価格(安いほど高評価)(2)自社とタイ政府の利益配分比率(政府取り分が大きいほど高評価)(3)従業員に占めるタイ人比率――などをタイ政府に提案。政府は13日の閣議でPTTEPへの権益付与を決めた。

エネルギー省によると、PTTEPはエラワン、ボンコットともに100万BTU(英国熱量単位)あたり116バーツ(約400円)のガス価格を提示した。シェブロン・三井石油開発連合が示したエラワンのガス価格を3割以上も下回ったとみられている。

PTTEPが示した割安なガス価格が落札の決定打となったもよう。同社は長期にわたり、約束した価格でガスを安定的に供給する責務を追う。シェブロン・三井石油開発連合からエラワン事業を円滑に引き継ぐことも課題になる。

権益を失うシェブロンのタイ法人は13日「タイ湾での豊富な経験に基づき、信頼に足る、持続可能な提案をした」との談話を発表。三井石油開発の親会社、三井物産は日本経済新聞の取材に対し、三井石油開発の石油・ガス生産に占めるタイの比率が7割と明かしたうえで「ほかの権益を拡大するために最善を尽くす」と回答した。

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