IMF、ミャンマーの成長率下方修正 18年度6.4%

2018/12/13 18:00
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【ヤンゴン=新田裕一】国際通貨基金(IMF)は13日、ミャンマー経済の年次審査報告書の概要を発表した。2018年度(18年10月~19年9月)の経済成長率を6.4%と予測し、従来の7%から0.6ポイント下方修正。イスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害問題で外国投資の減少が予想されることや、通貨安と原油高に伴う物価上昇の影響などを理由に挙げた。

ロヒンギャ問題などの影響で、ミャンマー経済には陰りがみられる(13日、ヤンゴン市内)

今後の経済成長の持続には「インフラ開発や人材育成に積極的に支出することが必要だ」と指摘した。公共事業に民間企業の資金力を活用する官民連携事業に関するルールを早期に整備するよう促した。

ミャンマーでは財政年度が18年度から4月開始から10月開始に移行した。その影響で4~9月は公的支出が減少し、この期間の成長率は年率6.2%に減速した。18年度は「支出拡大が期待できる」とし、0.2ポイント改善すると予想した。17年度(17年4月~18年3月)の経済成長率は6.8%だった。

経済の先行きについては、ロヒンギャ問題が引き続きリスク要因となると指摘した。欧州連合(EU)が関税免除措置の停止を検討し始めたことや、国際援助機関の支援が停滞する可能性があることなどを挙げた。逆に「問題を早期に解決できれば、外国からの支援増加も期待できる」とした。外国投資の先行指標となる外国投資認可額は、18年10月末までの1年間で31億ドル(約3500億円)と、前年同期から6割減っている。

一方、国内の経済改革への取り組みは前向きに評価した。ミャンマーは通貨増刷で政府支出をまかなうことが常態化していたが、依存度は現政権下で大幅に低下。インフラ開発では優先的に取り組む案件をまとめる「プロジェクト・バンク」の仕組みを創設した。IMFはミャンマーが「中国やインド、東南アジアなど世界経済の成長をけん引する地域に挟まれている」と指摘。中期的には7%前後の経済成長が見込まれると予測した。

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