英与党、メイ首相を「信任」 次期選挙前の辞任表明

2018/12/13 6:07
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【ロンドン=中島裕介】英国の与党・保守党は12日夜(日本時間13日未明)に行った信任投票の結果、メイ党首(首相)の続投を決めた。メイ氏が首相の座を追われる最悪の事態は免れたものの、英国と欧州連合(EU)で合意した離脱案への議会の反発はなお根強い。今回の信任が膠着する離脱交渉の追い風になるかどうかは不透明だ。

一時的に党を離れていた議員も含め317人が投票。信任200、不信任117で、メイ氏の信任が決まった。

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英BBCによると、メイ氏は投票に先立つ演説で「次の選挙の時に、私は党首(首相)としては選挙戦に臨まない」と述べ、次期総選挙の前に首相を辞任する意向を示した。今の下院議員の任期は2022年まで。メイ氏は自らの職に区切りをつけることで、EU離脱を実現する覚悟を示したとみられる。

保守党の規約では下院議員の15%(現在は48人)が党首交代を求める書簡を提出すると信任投票が行われる。今回はEUからの決別も辞さない強硬離脱派の議員を中心に書簡が集まった。党首は不信任になると後任を決める党首選に再立候補できないため、首相交代もあり得る事態だった。

与党内からの首相交代の圧力を乗り切ったメイ氏は、13日からブリュッセル入りしEU首脳会議に出席する。そこで各国の首脳と協議し、英議会の理解を得るための打開策を探る。

ただEU側は「(英国を)助けたいのは明らかだ」(トゥスク大統領)としつつも、離脱案の修正につながるような「再交渉」は否定している。英国側は離脱協定案に盛り込まれたアイルランド国境問題を巡る対策についての修正を求める方針だが、EUと合意できるかは見通せない。

一方の英議会側は強硬離脱派のほかにも、国民投票の再実施を求めるEU残留派など様々な意見が混在している。反メイ勢力の戦線は拡大しており、EUと英国内の双方の折り合いをつけるのは容易ではない。経済に混乱を及ぼしかねない「合意なし離脱」を回避する見通しは暗いままだ。

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