プリファード、深層学習特化の半導体開発 20年に実用化

2018/12/12 16:48
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人工知能(AI)開発のプリファード・ネットワークス(PFN、東京・千代田)は12日、深層学習用に特化した半導体を開発したと発表した。PFNは専用半導体を搭載したスーパーコンピューターをつくり、2020年春に稼働する計画。アルゴリズムなどのソフトウエアを中心に手がけてきたが、処理能力の高いハードウエアまで自社で開発し、深層学習の実用化を推進する狙いだ。

PFNの西川徹社長は「ソフト・ハード両面からのアプローチでイノベーションを推進する」と話した(12日、東京都江東区)

深層学習向けに特化した半導体「MN-Core」を自社で開発・設計した。国内外の協力企業を通じ生産し、20年にMN-Coreを使ったスパコンの運用を始める。半導体の消費電力当たりの演算性能は条件によるが、1ワットあたり1テラフロップスの見込み。世界最高水準になるという。

深層学習は人の脳の仕組みにヒントを得て開発され、膨大なデータから特徴を見分けることができる技術。一方で、データ量が増えるなかで消費電力の多さが課題となっている。

PFNはトヨタ自動車ファナック日立製作所中外製薬などの出資を受け、深層学習を自動運転やロボットの高度化、がん診断などに応用しようとしている。

PFNの西川徹社長は12日、都内で開かれている半導体技術の国際展示会「セミコン・ジャパン」で講演し、「ソフトウエアとハードウエアの双方からアプローチし、深層学習によるイノベーションを加速する」と狙いを語った。

膨大な画像やデータを処理するため、スパコンなどを使った学習環境が必要となる。ソフトウエア側でも高速で効率よく処理するための改良が進んでいるが、米グーグルなど海外勢も自社でAI用の半導体を開発するなど、ハードウエアの進化と両輪で開発競争が進んでいる。

西川社長は学生時代に東大と国立天文台が共同開発したスパコン「GRAPE-DR」の開発に携わった経験を持つ。MN-Coreの開発にはGRAPE-DRのメンバーも参加。西川社長は学生時代を振り返り、「いつか自分たちでコンピューターをつくりたいと考えていた」と話していた。

(若杉朋子)

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