2019年7月22日(月)

レーシングワールド

フォローする

躍進続く3歳馬、その裏に生まれ月の人為的早期化

(1/3ページ)
2018/12/15 6:30
保存
共有
印刷
その他

3歳馬が古馬混合のG1で好成績を残している。11月18日のマイルチャンピオンシップ(京都)をステルヴィオ(牡、美浦・木村哲也厩舎)が制すると、ジャパンカップ(11月25日、東京)をアーモンドアイ(牝、美浦・国枝栄厩舎)、チャンピオンズカップ(12月2日、中京)をルヴァンスレーヴ(牡、美浦・萩原清厩舎)が勝ち、3歳馬がG1で3連勝を飾った。12月1週までに3歳馬が秋の古馬混合G1を3勝したのは、1984年のグレード制導入以降では初めてのことだ。今年に限らず、近年は古馬混合戦で3歳馬の成績が向上している。背景には何があるのか。

ジャパンカップを制したアーモンドアイ(左)。スタートから好位置につける万全のレースだった=共同

ジャパンカップを制したアーモンドアイ(左)。スタートから好位置につける万全のレースだった=共同

ステルヴィオ、アーモンドアイ、ルヴァンスレーヴの3頭ともに、先行集団の馬群の内側から抜け出してくる完璧なレースぶりで勝った。3頭とも、以前はスタートで出遅れて後方からの競馬になることが多かったが、今回はいずれもスタートを決め、絶好位からレースを進めた。成長ぶりがひと目でわかる3歳馬らしいレース内容でのG1の3連勝だった。

「毎年強い3歳馬」連対率にもくっきり

条件戦も含めた古馬混合戦の3歳馬の連対率(出走馬のうち2着以内に入った馬の割合、障害戦除く)を調べると、上昇傾向にあることがわかる。20年前の98年から2006年までの最高は98年の15.5%で、他の年は13.3~14.8%にとどまった。それが07年に17.1%を記録すると、それ以降は13年を除き、毎年16%以上の数字を維持している。18年も12月9日終了時点で17.8%と高い。比較的成長の遅い馬が多かった17年の3歳世代も10月以降に成績を上げ、16.6%を記録している。

98~06年までは4歳馬の連対率を上回ったことが無かったが、その後は07、09、10、14年で4歳馬を上回った。最近も17年は4歳馬が16.7%、18年は17.8%で、3歳馬は4歳馬とほぼ互角に渡り合っている。近年の3歳馬が強くなっているのは数字からみても確か。これまで3歳馬が好結果を残すと、「今年の3歳世代は強い」と話題になってきた。が、その強い世代が翌年の3歳馬に押されている傾向が続いているのをみると、もう3歳馬は毎年強いものだと認識したほうがいいといえる。

なぜこうした流れができたのか。この夏、3歳馬で重賞に挑む前、レースに向けた最終追い切り後に古馬との力関係を問われた騎手の福永祐一が興味深い言葉を発した。「最近の馬は以前と比べると、生まれる時期が早くなっているし、あまり3歳というのは関係ないのでは」

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

競馬のコラム

電子版トップスポーツトップ

レーシングワールド 一覧

フォローする
4億7千万円の最高値が付いた「タイタンクイーンの2019」と購入者の近藤利一氏=共同共同

 世界に類を見ない「お化けセール」が、またも記録を塗り替えた。7月8、9の両日、北海道苫小牧市で行われた競走馬のせり市場「セレクトセール」(日本競走馬協会主催)。売却総額、売却率などほぼ全ての指標で過 …続き (7/13)

禁止薬物を含む飼料添加物を摂取した可能性がある馬の「競走除外」について、取材に応じるJRAの庄村之伸裁決委員(中央)=共同共同

 中央競馬の厩舎で流通していた飼料添加物「グリーンカル」から、禁止薬物のテオブロミンが検出され、6月15、16両日に出走を予定していた156頭が一括で競走除外となった問題。日本中央競馬会(JRA)は1 …続き (6/29)

キズナは現役時代日本ダービーで優勝するなど、13年のクラシック戦線を盛り上げた(13年5月、東京競馬場)=共同共同

 東京、阪神両競馬で6月から2歳戦が始まった。ターフにさっそく姿を現した2019年の2歳世代には、新種牡馬による初年度産駒も含まれる。なかでも注目の種牡馬は13年の日本ダービー(G1)を勝ったキズナ( …続き (6/15)

ハイライト・スポーツ

[PR]

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。