2019年5月26日(日)

年金通知に「70歳開始で月額4割増」図示 自民提言

2018/12/11 22:34
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自民党厚生労働部会は11日、公的年金の加入者に送る年金制度の通知書を変える提言を発表した。年金を受け取り始める年齢を60~70歳の間で選ぶことができ、遅らせるほど毎月の受給額が増える仕組みを初めて図示した。遅らせても損しない制度だと説明し、長く働く選択をしやすくする。70歳程度までの雇用を促し、年金制度の持続可能性を高める狙いもある。

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「ねんきん定期便」に年金の受給開始年齢を遅らせた場合のイメージ図を描く

「ねんきん定期便」に年金の受給開始年齢を遅らせた場合のイメージ図を描く

見直すのは公的年金の加入者に毎年、郵送するはがきである「ねんきん定期便」などだ。受給開始年齢を70歳に遅らせると、65歳から受け取り始めた場合に比べ、毎月の受給額が最大42%増えるイメージ図を付ける。今は文字のみだ。文字の数は半分以下に減らし、大きくする。政府は2019年4月から新たな書式に変え、イメージ図を描いた一枚紙を同封する。

現在、政府が支給開始年齢の原則とする65歳より後に年金を受け取り始めている人は受給者の約1%にとどまる。小泉進次郎厚労部会長は「そもそも多くの人が選べる仕組み自体を知らない」と指摘。「制度を知れば、さらに長く働くなど国民の行動や人生設計が前向きに変わる。『選択できる社会保障』への改革の第一歩だ」と述べた。

日本の公的年金は現役世代が納める保険料を高齢者に回す「仕送り方式」だ。少子高齢化や人口減少で現役世代が長期的に減っていく懸念があり、現在の年金制度の維持に疑念を抱く人もいる。

今後、ねんきん定期便などを見直すことで、受給開始年齢を遅らせた分だけ企業などで働く期間を伸ばす人が増えれば、同時に年金の保険料を納める人らが増える可能性がある。村井英樹厚労副部会長は「結果として年金財政の支え手が増えていくだろう。個人の生きがいの向上と年金制度の維持を両立させるための見直しだ」と説明した。

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