米アイオロス、介護業界向けにAIロボ
ロボット開発の米アイオロス・ロボティクス(カリフォルニア州)は11日、人工知能(AI)を搭載したヒト型のロボットを日本国内に投入すると発表した。人手不足が深刻化する介護業界で、介護士らの業務支援用途で売り込む。国内での販売代理店を募り、2019年8月から介護施設などに業務支援用にレンタルサービスを始める。レンタル料は税別で月15万円。

ヒト型ロボットの「アイオロス・ロボット」は自律走行に対応しており、車輪で移動ができる。両腕のアームでものをつかんで渡したり、腕に乗せて運んだりすることもできる。AIを搭載しており、カメラで人の顔や姿勢、物体を学習し、認識する。倒れている人を発見するなど見守りなどにも活用できる。
日本進出にあたって、高齢化が進み人手不足が深刻となっている介護業界向けに売り込むことにした。19年春にレンタルの予約の受け付けを始める予定で、介護施設内で介護士の業務を支援する助手として利用する実験に取り組んでいる。食事の配膳や後片付け、洗濯物やゴミの回収などの用途を見込んでいる。
11日に記者会見を開いたアイオロス・ロボティクスのアレキサンダー・フアン最高経営責任者(CEO)は「人のケアは介護士の手でやる領域だが、それ以外の配膳や片付けなどの業務ではロボットを活用することで負担を軽減できる」と述べた。日本では介護施設での需要開拓に力を入れているが、他にホテルやレストラン、空港などでの業務の支援でも利用が可能だという。
アイオロス・ロボティクス16年設立のスタートアップ企業。アイオロス・ロボットは1月のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で披露していた。