2019年3月26日(火)

南海トラフで前兆、数分後から避難開始 政府方針

2018/12/11 11:07 (2018/12/11 13:37更新)
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政府の中央防災会議の作業部会は11日、巨大地震発生の恐れがある南海トラフ震源域で前兆と疑われる異常現象が起きた場合の対応方針をまとめた。震源域の東か西の半分で前震が起きた場合、被害が出なかった反対側の地域も発生の数分後から住民避難を始めるなどの内容。政府は自治体や企業向けに防災対策を例示した指針を作成し、公表する。

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状のトラフに沿って起きる巨大地震は100~200年間隔で発生するとされる。政府の想定では、大津波などによる死者が最大30万人超、経済的被害が220兆円に上る。

南海トラフ震源域で前震などの異常が確認された場合、気象庁は数分後に「調査開始」の第一報を流す。調査で地震発生の可能性が相対的に高まったと判断されれば、最短で2時間後に「発生の可能性が高まった」とする臨時情報を出す。

異常現象の対応方針では、震源域の半分でマグニチュード(M)8級の揺れが襲う「半割れ」のケースの危険性が最も高いと想定。津波到来が予想される地域の高齢者や障害者は揺れに襲われていなくても調査開始の時点で避難を始める。

中央防災会議であいさつする中村内閣府審議官(中)(11日午前、東京・霞が関)

中央防災会議であいさつする中村内閣府審議官(中)(11日午前、東京・霞が関)

臨時情報に合わせて政府は市町村長に防災対応の実施を促す。各市町村は防災計画に基づき、避難勧告やインフラ点検などの対応を取る。反対側の沿岸部住民はこうした対応を「1週間程度」続け、その後は状況に応じて警戒度を下げる。

震源域の一部で巨大地震の前震と疑われるM7級の揺れを観測する「一部割れ」のケースでは、臨時情報が出れば住民が必要に応じて自主避難する。住民が揺れを感じないプレート境界面で地殻変動が起きる「ゆっくりすべり」では地震の備えを再確認しながら通常の生活を送る。

南海トラフ震源域では(1)東海地方などを襲う東海地震(2)紀伊半島などが被災する東南海地震(3)四国などで起こる南海地震――の3つの大地震が同時もしくは連動して起こる可能性がある。一部の地震が起きた場合、過去の記録では連続して地震が発生する可能性が高く、最初の地震で被災しなかった地域も防災対応が必要とされている。

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