2019年3月22日(金)

中国、iPhone旧機種販売差し止め 知財裁判所が仮処分 クアルコムの主張認める

2018/12/11 3:03 (2018/12/11 6:15更新)
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【シリコンバレー=佐藤浩実】米クアルコムは10日、中国福州市にある知的財産を扱う裁判所がアップルのスマートフォン「iPhone」の一部販売差し止めの仮処分を出したと発表した。「8」や「X」など、2017年までに発売された7機種が対象となる。クアルコムはアップルと知財の対価を巡り係争中で、中国での販売差し止めを求めていた。

アップルのロゴ(北京)

販売差し止めの仮処分が出たのは「6s」「6sプラス」「7」「7プラス」「8」「8プラス」「X」。クアルコムはこれらに搭載されているタッチ操作や画像調整の機能について、アップルが自社の特許を侵害していると主張していた。提訴の時点で未発売だった「XS」など18年発売の新機種は含まれない。

アップルは同日、裁判所に販売差し止め仮処分の撤回を求めた。広報担当者は「すべてのiPhoneは現在も中国の顧客に提供可能だ」と説明した。米メディアによると、新しい基本ソフト(OS)「iOS12」を搭載した端末は対象外とみられる。

クアルコムのダン・ローゼンバーグ副社長は「差し止め命令は有効で、特定のOSに対するものではない」との声明を出した。ローゼンバーグ氏は「アップルは我々の知財の恩恵を受けながら、支払いを拒否している」と強調した。

クアルコムとアップルの知財係争は17年に始まった。米連邦取引委員会(FTC)がクアルコムを独禁法違反の疑いで訴えたのを受け、同年1月にアップルがクアルコムを「特許料が不当に高い」と提訴した。スマホ本体の価格に比例させて特許料を設定するクアルコムの取引手法はおかしいと主張。生産委託先を通じて特許料の支払いを凍結した。アップルは中国や英国でも同様の訴えを起こしている。

一方、クアルコムは「アップルにとって我々の技術は不可欠だった」と反論。今回の仮処分も十数件に及ぶ係争の一部にあたる。

アップルは16年秋に発売した「iPhone7」から、無線通信用の半導体チップをクアルコムとインテルの2社調達に変更。18年秋に発売した「XS」などの新機種では、クアルコム製部品の採用を取りやめた。

米メディアによると、福州市の裁判所が販売差し止めの判断を出したのは11月30日。仮処分のニュースを受けてアップル株は10日午後に急上昇し、前日比0.66%高で引けた。

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