鍵メーカーのオプナス、20年度に新工場稼働へ
鍵メーカーのオプナス(東京・中央)は同じ秩父地域の埼玉県皆野町にある埼玉工場を旧秩父セメント工場跡地へ移転する。埼玉工場は増築を繰り返してきたが、手狭になっているという。同社は「国道140号に近く、広い敷地が既に整地されている」(峯村陽一社長)点を魅力に感じ、跡地への移転を決めた。
新工場は2棟から成り、延べ床面積は計約1万4000平方メートルの予定。19年7月に着工、20年度中に一部稼働を目指す。設備投資額は20億~30億円を見込む。埼玉工場の従業員は現在、125人。新工場の新設で「長期的には200人まで増やしていきたい」(峯村社長)という。
敷地の拡張のほか、導線の工夫やIT(情報技術)の活用で生産能力も現在より2~3倍に増やしたい考えだ。皆野町の工場は閉鎖せずに、一部の工程や製品群の製造に活用することを検討する。
同社の18年8月期の売上高は前の期比5%増の約38億円。ロッカーや自動販売機、玄関などの鍵のほか、宅配ボックスなども製造している。アパートやマンションなど賃貸向けの鍵では、国内シェア半分を占めている。