2019年8月20日(火)

有休取得率、日本が最下位 エクスペディア調査

2018/12/10 14:07
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日本の有給休暇取得率は3年連続で世界最下位――。旅行予約サイトのエクスペディア・ジャパン(東京・港)は10日、世界19カ国・地域の有職者を対象にした有給休暇の国際比較調査を発表した。有休取得率は50%にとどまったうえ、有休取得日数も世界で最も少ない10日間となった。同社は有休取得に罪悪感を感じる人が多いことなどが影響しているとみている。2019年4月に働き方改革関連法が施行され有休取得の義務化が始まるなか、従業員側の意識改革も遅れがちであることが浮き彫りになった。

■ワースト2位と20ポイント開き

調査は18年9月、世界19カ国・地域で働いている18歳以上の男女を対象にインターネットで実施、1万1144人から有効回答を得た。

18年の日本人の有休取得率は50%と世界19カ国・地域の中で最下位だった。日本の次に有休取得率が低いオーストラリアでも70%となっており、日本の有休取得率は世界的にみても圧倒的に低いことがわかった。

日本の有休取得日数は10日で、米国、タイと並んで世界最下位だった。有休取得日数の多い国はブラジルとフランス、スペイン、ドイツの30日がトップで並んだ。全体的に欧州は有休取得日数が高い傾向にあり、一方でアジアは低い傾向が目立つ。

■「人手不足」で休みにくく

有休を取得しない理由について聞くと、1位は「人手不足」だった。日本人は「仕事の責任感が強く、職場の状況を気にしすぎるあまり休暇を取りにくい人が多い」(同社)という。2位は「緊急時のために取っておく」、3位は「仕事する気がないと思われたくない」だった。

有休取得率が低い背景には有休取得に罪悪感を感じている人が多いことがある。「有休の取得に罪悪感があるかどうか」を聞くと、日本人の58%が「罪悪感がある」と答え、世界で最も高かった。また、「自分はより多くの有休をもらう権利がある」と回答した日本人の割合は54%と最下位だった。

上司など職場の理解が得られにくいという事情も有休取得が進まない理由の1つとなっている。「上司が有休を取得することに協力的であるか」を聞くと、「協力的」と答えた日本人の割合は43%と世界で最も少なかった。有休取得率1位のブラジルでは協力的との回答が8割を超えた。

■上司世代は「休み不足」意識低く

ただ、自分に休暇が足りないと感じている人の割合は世代間で開きが出ている。18~49歳の6割以上が休み不足と感じている一方で、50歳以上は40%にとどまった。上司世代が休みをそこまで欲していないことも、部下世代が休みづらいと感じる一因となっていそうだ。

19年4月に働き方改革関連法が施行されるのに伴い、企業は年10日以上の有休が与えられている社員について、年5日は必ず取得させなければならなくなる。エクスペディア・ジャパンの石井恵三代表は「数字上は(日本人の有休取得日数や取得率が)改善するかもしれないが、5月の大型連休が10連休となることもあって『これ以上休むのか』という話になる可能性がある」と指摘。「休みを取りにくい文化自体を変えないといけない」と話す。企業の「休み方改革」が大きな課題となりそうだ。

(潟山美穂)

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