2019年4月20日(土)

ゴーン元会長らを起訴・再逮捕 地検、日産も起訴

2018/12/10 14:28 (2018/12/10 16:22更新)
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日産自動車元会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件で、東京地検特捜部は10日、ゴーン元会長と元代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)、法人としての日産を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴した。さらに直近3年間でも過少記載があったとして、ゴーン元会長らを同法違反容疑で再逮捕した。立件額は8年間で計91億円余となった。

東京地検特捜部はゴーン元会長らを起訴した

東京地検特捜部はゴーン元会長らを起訴した

ゴーン元会長らは起訴内容・再逮捕容疑を否認しているとみられ、公判では無罪を主張して争う見通しだ。

役員報酬に関する虚偽記載の起訴は初めて。企業統治(コーポレートガバナンス)に対する投資家の関心の高まりなどを背景に、特捜部は役員報酬も投資家の判断に影響を与え、虚偽記載をすれば刑罰の対象となる「重要な事項」に当たると判断した。

有価証券報告書の虚偽記載には個人だけでなく法人の刑事責任を問う両罰規定があり、長期間にわたって経営トップの虚偽記載を止められなかった法人としての日産の責任も重いと判断した。

日産では新車の完成検査で新たな不正が発覚。企業統治の面から、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)ら現経営陣の経営責任についても批判が強まりそうだ。

日産の起訴を受け、東京証券取引所は同社株について上場廃止のおそれがあることを示す「特設注意市場(特注)銘柄」に指定するかどうかの検討に入る。

特注銘柄は、有価証券報告書に重大な虚偽記載があり、会社の内部管理体制にも問題がある際に東証が指定する。指定期間中も通常どおり売買できるが、東証が内部管理体制の改善度合いを監視する。改善が認められれば指定を解除する。

過去には12~13年にオリンパス、15~17年に東芝が指定された。

関係者によると、ゴーン元会長は自ら決めた各期の自身の報酬の一部について受領を先送りし、有価証券報告書に記載していなかったとされる。

特捜部は「先送り分の報酬も支払いが確定しており、記載する義務があった」と判断。ゴーン元会長側は「支払いは決まっておらず、記載義務はなかった」などと主張しているもようだ。

特捜部の起訴に先立ち、証券取引等監視委員会は10日、ゴーン元会長ら2人と日産を金商法違反容疑で東京地検に告発した。監視委としてもゴーン元会長らの刑事責任を問う必要があると判断した形だ。

起訴状によると、ゴーン元会長らは15年3月期まで5年間の有価証券報告書でゴーン元会長の報酬を計約48億6800万円過少に記載したとされる。日産は公訴時効が成立した11年3月期を除く4年分で起訴された。

再逮捕容疑は、18年3月期まで3年間で報酬を計約42億7000万円過少に記載した疑い。

起訴内容と再逮捕容疑を合わせると、過少記載の総額は8年間で91億円余となる。

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