2019年5月20日(月)

性暴力根絶に責任と行動 平和賞のコンゴ医師ら会見

2018/12/10 9:35
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【オスロ=共同】紛争下の性暴力根絶に取り組み、今年のノーベル平和賞に決まったコンゴ(旧ザイール)の産婦人科医デニ・ムクウェゲ氏(63)とイラク人女性ナディア・ムラド氏(25)が9日、ノルウェーの首都オスロで10日の授賞式を前に記者会見した。

ノルウェー・オスロで記者会見するコンゴ人医師ムクウェゲ氏(右)とイラク人女性ムラド氏(9日)=共同

2人は国際社会が性暴力根絶への責任を自覚し「行動する必要がある」と述べ、被害者救済や加害者処罰に取り組むよう訴えた。

ムクウェゲ氏は受賞が「邪悪との闘いの始まり」になると語った。ムラド氏も「世界中から声を上げよう。(性奴隷だった)私のような人々を救うことができる」と呼び掛けた。

「戦争の武器としての性暴力終結に向けた努力」が2人への授賞理由。ムクウェゲ氏は受賞により「被害者に光が当たる」と指摘。コンゴ東部で電子機器に使われる鉱物資源を巡って紛争が続いていることを念頭に「(コンゴの)鉱物は皆さんのポケット(の電子機器)に入っている。世界はこの問題に無関心ではいられない」と強調した。

2014年にイラクで過激派組織「イスラム国」(IS)に拉致されレイプされたムラド氏はIS戦闘員は一人も処罰されていないと非難。「ISのレイプは続いている。一つの賞だけで暴力を取り除くことはできない」と述べ、国際社会が継続して関与するよう求めた。

ムクウェゲ氏は「ムラド氏は自ら行動を起こした」と称賛し、ムラド氏もムクウェゲ氏に対し「20年近く被害者のために活動してきた」と敬意を表した。

ムクウェゲ氏は1999年にコンゴ東部で病院を設立し、5万人以上の性暴力被害者を受け入れてきた。クルド民族少数派ヤジド教徒のムラド氏は、拉致された約3カ月後に脱出し世界各国で自身の体験を語っている。

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