湾岸6ヵ国首脳会議、カタール首長は欠席 断交解決描けず

2018/12/9 22:13
保存
共有
印刷
その他

【ドバイ=佐野彰洋】湾岸協力会議(GCC)の首脳会議が9日、サウジアラビアの首都リヤドで開かれた。サウジのサルマン国王が国交断絶のさなかに招待したカタールのタミム首長は出席しなかった。断交問題解決の道筋が描けない状況での会議参加は記者殺害事件で苦境にあるサウジを利するだけとの判断が働いたもようだ。早期の歩み寄りは依然困難な状況だ。

会議ではサウジと地域覇権を争うイランへの対処やイエメン情勢など安全保障問題を中心に討議するとみられる。

カタールは外務担当国務相の派遣にとどめた。サウジの影響力が強いバーレーンの外相はツイッター上でタミム首長の欠席を批判した。国王の招待をむげにされたサウジのいら立ちを代弁した可能性もある。

サウジやアラブ首長国連邦(UAE)などは2017年6月、「テロ組織支援やイランとの親密な関係」を理由にカタールとの断交を表明した。国境や空域を封鎖し、人や食料、物資の往来制限を続けている。

17年12月にクウェートで開かれた前回のGCC首脳会議ではタミム首長は出席したが、サウジなど4カ国は外相級の派遣にとどめていた。

カタールはトルコやイランから食料輸送などで支援を受け、経済封鎖下での国家運営に自信を深めている。今月3日には石油輸出国機構(OPEC)からの脱退を表明。サウジが仕切るOPECの求心力低下を印象付けた。

一方、サウジは10月にトルコのサウジ総領事館で自国の著名記者を情報機関のメンバーらが殺害する事件が起き、ムハンマド皇太子の関与が疑われている。

サウジは軍事介入したイエメンの人道危機の責任も問われており、国際社会の強い圧力に直面。6日には2年ぶりとなるイエメン和平協議がスウェーデンで始まった。

GCCは1979年のイラン革命など地域の安全保障情勢に危機感を抱いた湾岸6カ国が81年に発足させた。年に1度首脳会議を開いている。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]