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詐欺はがき、トイレにポイ 「読み流して」と愛知県警

架空請求詐欺に悪用されたはがきを、トイレットペーパーに再利用する取り組みを愛知県警が始めた。はがきには、受け取った人が訴訟に巻き込まれたかと不安になるような言葉が並び、連絡先に電話すると現金を請求される。はがきの回収や再生に、生命保険会社やリサイクル業者も協力。県警幹部は「はがきが届いても、トイレで捨てるように読み流して」と呼び掛けている。

架空請求詐欺に悪用されたはがき=共同

「契約不履行により訴状が提出された」「連絡がない場合、給与や不動産を差し押さえる」。実際に愛知県内の高齢者に届いたはがきだ。差出人は「法務省管轄支局」。架空の部署名だった。記載された電話番号に連絡すると、弁護士を名乗る者が応答し、「裁判の取り下げ」を条件に現金の振り込みや電子マネーの購入を要求するという。

訪問先の家庭で、詐欺被害の防止とはがき回収を呼び掛ける第一生命保険名古屋総合支社の保険営業員(愛知県北名古屋市)=共同

国民生活センターによると、2017年度に全国の消費生活センターに寄せられた同様のはがきに関する相談は約10万件で、16年度の約60倍。県警によると、はがきを端緒とした今年1~9月の県内の詐欺被害総額は約2億4千万円だった。

危機感を募らせた県警は6月、以前から特殊詐欺の防止活動に取り組んでいた第一生命保険名古屋総合支社に協力を求めた。その結果、約720人の保険営業員が各家庭を回る際、詐欺被害に遭わないよう注意を促し、はがきを回収する試みが8月から始まった。はがきは古紙と共にトイレットペーパーの原料に、記載された電話番号は県警が防止対策に生かす。

再生費用を負担する同支社の森村真二副支社長は「営業員の呼び掛けで詐欺と確信するお客さまも多い」と話す。約3カ月で65枚を回収。完成したトイレットペーパーは協力した顧客に渡せるよう検討中という。

県警は11月、特殊詐欺の被害防止に努める協定を、24社が加入する生命保険協会愛知県協会と締結。同様のはがきや封書の回収に当たる保険営業員は約1万4千人に増えた。県警の生活安全総務課の春日章次長は「社会全体で詐欺被害を防ぐ仕組みになれば」と話した。

〔共同〕

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