2019年3月21日(木)

中国、月探査機打ち上げ成功 世界初の裏側着陸めざす

2018/12/8 8:11
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【重慶=多部田俊輔】世界で初めてとなる月の裏側への着陸をめざす中国の無人探査機「嫦娥(じょうが)4号」の打ち上げが成功した。中国の宇宙開発は昨年、ロケット打ち上げ失敗で停滞したが、世界で初めての月の裏側への着陸が実現すれば、習近平(シー・ジンピン)最高指導部がめざす米国に次ぐ「宇宙強国」の実現に向けて大きな一歩を進めたことになる。

月探査機「嫦娥4号」の探査車外観デザイン(新華社、国家国防科工局提供)

月探査機「嫦娥4号」の探査車外観デザイン(新華社、国家国防科工局提供)

中国国営の新華社によると、四川省の西昌衛星発射センターが8日午前2時23分(日本時間同3時23分)、「嫦娥4号」を搭載したロケット「長征3号B」の打ち上げに成功した。月の裏側への着陸には数週間かかるとみられ、世界初の試みが成功するか注目されている。

「嫦娥4号」は世界初めての月の裏側に着陸をめざしており、搭載した探査車を走らせて月の表面の地質や資源などを調べる計画。月の裏側は地球からの電波などの影響を受けにくいため、月面の地質や資源などの情報をより深く得ることができるとされる。

地球と月の裏側の通信は極めて難しく、通信衛星を経由する必要がある。今回の打ち上げに先立って、中国は5月に通信を中継するための衛星を別に打ち上げ、軌道に乗せることに成功している。

宇宙強国をめざす中国にとって、月面探査は最重要プロジェクト。中国は2013年に月面探査機「嫦娥3号」の月面着陸に成功し、世界で3番目に月面に到着した国となった。世界初の月裏側の着陸によって習最高指導部の威信を示したいとみられる。

月の探査をめぐってはトランプ米大統領が、国際宇宙ステーションとは別に、月を周回する軌道に宇宙開発の拠点となる基地を新たにつくるよう指示するなど、再び重要性が高まっており、今後は米中の宇宙開発の競争が激しくなりそうだ。

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