2019年3月22日(金)

薩摩藩の結束今も 三州倶楽部100年(探検!九州・沖縄)
得ダネひとかじり

コラム(地域)
2018/12/10 6:00
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幕末から明治期にかけての日本をけん引する人材を輩出してきた薩摩藩。領地としていた薩摩、大隅、日向は「三州」と称され、今も同郷意識を持つ出身者は少なくない。そんな結び付きの強さを象徴するのが、地域ゆかりの経済人や政治家らで組織する「三州倶楽部」だ。

都内で開かれた創立100周年の記念式典(2月)

都内で開かれた創立100周年の記念式典(2月)

創立のきっかけは1914年に起きた桜島の大噴火。国内では20世紀最大の噴火で、流れ出た溶岩で大隅半島と陸続きになったことでも知られる。東京に住む三州出身の青年らが義援金の募金活動に奔走したことをきっかけに結束を強め、1918年に三州倶楽部が誕生。明治維新150年の今年、創立100周年という節目の年を迎えた。

県人会のような一般的な同郷組織とは異なり「三州」だったのはなぜか。当時は初代会長に就任した薩摩出身の海軍大将、樺山資紀など、西郷隆盛らの下で幕末から明治維新を経験した人物が多くいた時代。その歴史を受け継ごうとの思いが「三州」に込められているようだ。「百年史」で編集委員長を務めた大江修造・東京理科大元教授は「島津家の援助」の存在を挙げる。

会員になるには正会員2人の推薦が必要とサロン的な色彩も持つ組織だが、定款として郷土の産業、社会の発展に寄与するための連携事業を掲げるなど、鹿児島、宮崎にとっては力強い応援団的存在。年長者が年下を指導する薩摩藩独特の教育制度「郷中教育」の精神を引き継ぎ、人材育成事業にも取り組むなど、郷土に貢献しようとの思いが活動を支えている。

探検!九州・沖縄は週末週初に掲載します

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