2018年12月17日(月)

ペッパーの次は「役に立たない、でも愛着がある」ロボット

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科学&新技術
2018/12/7 15:58
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ソフトバンクのヒト型ロボット「ペッパー」の開発に携わった林要氏が社長を務めるGROOVE X(グルーブX・東京・中央)が7日、新ロボット「LOVOT(ラボット)」のコンセプトを披露した。

ラボットは「人間の無意識に働きかけて、愛着を形成する」(林要社長)と説明した

シーグラフアジア2018の基調講演に登壇したGroove Xの林要社長

役に立たないロボットの開発に3年間、1億ドルをかけた。発売は1年先なので4年間売り上げはゼロ」――。東京・有楽町で開催されているコンピューターグラフィックス関連の学会「シーグラフアジア2018」の基調講演に登壇した林社長はこう切り出し会場を沸かせた。

ラボットは18日に正式発表し、予約受付を開始する。7日の講演では形状などは明らかにしなかった。6日に公開した先触れのサイトでも印象的な目と頭部の一部が公開されているだけだ。

林氏はロボットを大きく「役に立ち、生産性を向上させるもの」と「人間の生活を豊かにするもの」に分類し、これからは後者の重要性が増していくと語った。最近は家庭向けのコミュニケーションロボットも登場しているが、「会話など意識的なコミュニケーション機能しか持っていない。ラボットは無意識の感情に働きかける存在になる」と説明した。

実際にデンマークの老人施設や日本の子どもたちとふれあった際の動画を流し、「これまで一言もしゃべらなかった老人がラボットに語りかける姿を見て、施設の人が驚いていた」というエピソードも紹介した。

無意識に働きかけるため、単純に会話をするだけでなく、見つめたり、追いかけたり、待っていたりといった行動を取る。「意識的なコミュニケーションだけでは3カ月で慣れて飽きられてしまう。ラボットも慣れてしまうのは同じだが、それまでに愛着を形成できる」とした。

ラボットにはパソコンに搭載されているのと同等の性能のCPU(中央演算処理装置)に加え、人工知能(AI)を処理するための半導体も搭載する。「ハムスターよりは賢く、犬猫までには届かない程度」の知性を再現するという。インターネットに接続しなくても情報を処理できるようにする。

林氏はトヨタ自動車出身で、ソフトバンクに移籍した際に「ペッパー」を手掛けたことで有名。ラボットは林氏にとって、ペッパーに続く2番目のロボットということになる。

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