2018年12月16日(日)

金正恩氏の来週訪韓を再打診 韓国

南北首脳会談
朝鮮半島
2018/12/7 15:31
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【ソウル=恩地洋介】韓国大統領府が北朝鮮側に金正恩(キム・ジョンウン)委員長の今月中旬のソウル訪問を再打診したことが7日、分かった。韓国大手紙の朝鮮日報は、12~14日の日程で招待していると報じた。北朝鮮側はいったん延期を要請したが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がトランプ米大統領の理解を得たうえで再び働きかけたという。

南北融和に前のめり姿勢の文大統領(左)。10月にはローマ法王に訪朝を要請した=聯合・共同

南北融和に前のめり姿勢の文大統領(左)。10月にはローマ法王に訪朝を要請した=聯合・共同

大統領府関係者は7日、金正恩氏の訪韓について「北朝鮮が決定すれば発表する」と述べた。趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相は同日の国会答弁で「年内の訪問へ北朝鮮側と協議中だ。具体的な回答は来ていない状況だ」と明らかにした。

文氏は6日、任鍾晰(イム・ジョンソク)大統領秘書室長ら側近を集め、金正恩氏訪韓の準備態勢を協議する緊急会議を招集。関係者によると、関係部署に警備・警護を強化するよう指示したという。伝えられる期間中には訪韓団のためにソウルの一流ホテルの部屋もおさえている。

韓国政府内では金正恩氏が来た際に、文氏が半導体工場などを案内する案が浮上している。南北首脳がソウル市内を一望できる「南山タワー」や、韓国最高峰である済州島の漢拏山を訪れる構想もある。

米国は9月の南北首脳会談の際、北朝鮮と軍事緊張の緩和策などで合意した韓国に強い不快感を示した。このため文氏は今回、米国への事前調整を重視。11月30日の米韓首脳会談では金正恩氏の訪韓についてトランプ氏から「米朝の非核化対話に肯定的な役割を果たす」との言質を得たとされる。

前のめり姿勢の文氏に対し、北朝鮮側は慎重に検討している可能性がある。金正恩氏の訪韓が、停滞している米朝協議を後押しする結果をもたらす保証はないからだ。米国は非核化まで経済制裁を維持する姿勢を示しており、南北の経済協力で目に見える成果も上げにくい。

かつて北朝鮮との交渉に携わった元韓国政府高官は「韓国には保守系団体のデモもある。歓迎一色のムードを演出できない中で北朝鮮指導者が来るのは難しいだろう」と指摘する。

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