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意外に早い野球選手の「旬」 データが示す現実
野球データアナリスト 岡田友輔

(3/3ページ)
2018/12/9 6:30
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「年齢でくくるのはどうなのか」

日米の年俸体系の差は文化の違いにも由来するから、優劣をつける問題ではない。だが、FA権を取得する前の選手は球団との交渉で弱い立場になりやすいうえに、多くの選手がFA権を得る頃には旬を過ぎてしまう点は留意しておいた方がいいだろう。日本の契約更改では選手側は交渉のカードが少ないように思う。大リーグのような第三者による年俸調停をもっと気軽に使えるようにするのが好ましい。球団格差などによる不公平感も減るだろう。

イチローは「同じ年齢でも状態は違う」と語る=共同

イチローは「同じ年齢でも状態は違う」と語る=共同

今年、マリナーズに復帰したイチローは年齢がネックとみられることについて意見を聞かれ、「どうやってそこまで過ごしてきたか、ということによって、同じ年齢でも状態としては違うことは当然。そういう見方をすれば、それだけでくくるのはどうなのかな、という思いはあります」と答えた。

プレーヤーの年の取り方に個人差があるというイチローの主張は間違っていない。大リーグの球団も年齢で一律に線引きするのではなく、選手が歩んできたキャリアや身体能力、プレースタイル、ポジションなどを踏まえた成績予想の精度向上に日々取り組んでいる。

年俸とは本来、期待値に基づいて払われるものだ。前年の成績が同じでも、上り坂と下り坂の選手で翌年の報酬に差が出るのはやむを得ない。所属選手の成績予想ができなければ、的確な投資や補強もおぼつかない。平均的な傾向をつかんだうえで、イチローや岩瀬さんのような例外をどう見極めるか。それもフロントの腕の見せ所だ。

 岡田友輔(おかだ・ゆうすけ) 千葉県出身。大学卒業後、民放野球中継のデータスタッフやスポーツデータ配信会社勤務を経て2011年に独立。株式会社DELTAを立ち上げ、野球のデータ分析やプロ球団へのコンサルティングなどを手がける。「デルタ・ベースボール・リポート2」を10月発売。

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