大英博物館で「日本の漫画展」 19年5月、世界最大規模
【ロンドン=共同】ロンドンの大英博物館は5日、日本の漫画を幅広い視点から紹介し、著名作者の原画などを展示する大規模な「漫画展」を来年5月23日~8月26日に開催すると発表した。日本国外での漫画展としては世界最大規模といい、年間600万人が訪れる大英博物館で「日本のソフトパワー」である漫画を紹介する本格的な展示となる。

展覧会は江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)にさかのぼる歴史のほか、芸術性、取り上げるテーマの多様さ、アニメやゲーム、コスプレなどへの発展にも注目。漫画家と出版社がつくり上げるビジネスモデルや、世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」など、多様な切り口を取り上げる。
故手塚治虫さんの「鉄腕アトム」、尾田栄一郎さんの「ONE PIECE(ワンピース)」、萩尾望都さんの「ポーの一族」、東村アキコさんの「海月姫(くらげひめ)」などの原画も展示。会場には東京の古い漫画書店が再現される。
来年5月のオープニングには、日本漫画家協会前理事長のちばてつやさんも出席する予定。
大英博物館は既に中村光さんの「聖(セイント)☆おにいさん」などの原画を所蔵している。星野之宣さんの「宗像教授」シリーズでは博物館が漫画の舞台となった。
5日の記者発表で、ハートビグ・フィッシャー館長は「世界中から大英博物館を訪れる人々が、この展覧会を楽しんでくれることを確信している」と話した。